14.粛清の日
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酒が進むと、斎藤はふと厠へ行きたくなった。
一流の剣客だろうが散々呑んで一晩も厠を我慢する事はできまい。
斎藤は迷ったが、夢主を一緒に連れて行くわけにも行かず永倉に預ける事にした。
「永倉さん、くれぐれも酒を与えないでくださいよ。夢主、呑むんじゃないぞ」
「おぉう!分かった分かった!さっさと行ってこい!」
夢主は小さく頷いた。
永倉と二人きりだが、斎藤はすぐ戻る。
「おぃ、呑みてぇんだろ。ちびーーっとだけ、呑んじまえよ。少しくらい平気だろ?」
夢主の弱さを知らない永倉は斎藤が消えると何の気なしに勧めた。
悪意はなく、酒の席で酒を呑まないのが信じられず、我慢を強いられて可哀想だと思っていた。
「でも……」
斎藤に怒られるのは目に見えている。
「どーせすぐ戻ってくんだからよぉ、今しか呑めねぇぜ」
永倉の誘惑に、その通りだと思った夢主はつい手を伸ばしてしまった。
「ちょっとだけなら……いいですよね」
確認するように聞くと、永倉は笑顔で「当ったり前だ!」と頷いた。
小さな唇を猪口に沿え、くくっと一気に呑み干した。
「美味しい……」
夢主は頬を赤らめるが、酒の美味さに感動した。
永倉は夢主がどう変わるのか目を凝らして見ている。
だが一向に何も変わらない。ただ頬が色づき、僅かに目が潤んできているくらいだ。
「なんでぇ……総司も斎藤も絶対に呑ませちゃ駄目だとか、全然平気じゃねぇか」
永倉は愚痴をこぼすように小さく呟いた。その時、斎藤が厠から帰ってきた。
「夢主!お前!呑んだのか!!」
「はぃ……でも……平気みたいです」
確かににこにこといつも以上に笑顔でしまりのない顔だが、正気を保っている。
「……慣れたのか……」
「なぁ?!斎藤!平気じゃねぇか!なんだよ呑めるじゃねぇか!!おい夢主、もっと呑め呑め!!」
斎藤は納得いかない顔で夢主を見ている。
永倉は嬉しそうに酒を注ぎ足してやった。
「ありがとうございます」
夢主も一緒に呑めるようになったと嬉しそうだ。
斎藤は今日はどうせこの部屋に留まるのだ。自分も一緒なのだから構わないかと、夢主の酒を容認した。
一流の剣客だろうが散々呑んで一晩も厠を我慢する事はできまい。
斎藤は迷ったが、夢主を一緒に連れて行くわけにも行かず永倉に預ける事にした。
「永倉さん、くれぐれも酒を与えないでくださいよ。夢主、呑むんじゃないぞ」
「おぉう!分かった分かった!さっさと行ってこい!」
夢主は小さく頷いた。
永倉と二人きりだが、斎藤はすぐ戻る。
「おぃ、呑みてぇんだろ。ちびーーっとだけ、呑んじまえよ。少しくらい平気だろ?」
夢主の弱さを知らない永倉は斎藤が消えると何の気なしに勧めた。
悪意はなく、酒の席で酒を呑まないのが信じられず、我慢を強いられて可哀想だと思っていた。
「でも……」
斎藤に怒られるのは目に見えている。
「どーせすぐ戻ってくんだからよぉ、今しか呑めねぇぜ」
永倉の誘惑に、その通りだと思った夢主はつい手を伸ばしてしまった。
「ちょっとだけなら……いいですよね」
確認するように聞くと、永倉は笑顔で「当ったり前だ!」と頷いた。
小さな唇を猪口に沿え、くくっと一気に呑み干した。
「美味しい……」
夢主は頬を赤らめるが、酒の美味さに感動した。
永倉は夢主がどう変わるのか目を凝らして見ている。
だが一向に何も変わらない。ただ頬が色づき、僅かに目が潤んできているくらいだ。
「なんでぇ……総司も斎藤も絶対に呑ませちゃ駄目だとか、全然平気じゃねぇか」
永倉は愚痴をこぼすように小さく呟いた。その時、斎藤が厠から帰ってきた。
「夢主!お前!呑んだのか!!」
「はぃ……でも……平気みたいです」
確かににこにこといつも以上に笑顔でしまりのない顔だが、正気を保っている。
「……慣れたのか……」
「なぁ?!斎藤!平気じゃねぇか!なんだよ呑めるじゃねぇか!!おい夢主、もっと呑め呑め!!」
斎藤は納得いかない顔で夢主を見ている。
永倉は嬉しそうに酒を注ぎ足してやった。
「ありがとうございます」
夢主も一緒に呑めるようになったと嬉しそうだ。
斎藤は今日はどうせこの部屋に留まるのだ。自分も一緒なのだから構わないかと、夢主の酒を容認した。