13.血の臭い
夢主名前設定
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座敷に投げ捨てられるように手を離され、夢主は畳に体を打ちつけた。
「ぃたっ……」
「貴様、何奴だ!何故あのような場所におった!!言葉次第では、討ち首ぞ」
芹沢は自らの肩を鉄扇でばしばしと叩きながら、脅すように沈んだ声を聞かせた。
その響きは体の奥まで拳を叩き込まれるような重さを感じる。
畳に転がった夢主は恐ろしさで言葉が出ず、芹沢を見上げる事しか出来なかった。
「ぁ、あっ……あの……」
「貴様が巫女だとぉ……今しがた家の者に問うたのだ!貴様のような巫女など見た事が無いわ!!」
そう言うと夢主の左肩に鉄扇を打ち込んだ。
「きゃぁあああっ!!!」
激しい痛みと恐ろしさで悲鳴を上げた。
「巫女というのなら、舞の一つでも舞ってみよ!!」
誰もいない。
何とか自分で切り抜けなければ。夢主は痛みを堪えて芹沢を睨みつけた。
「何だその目は」
声の調子を落とした芹沢は、鉄扇を懐に入れてゆっくりと屈んだ。
芹沢の顔が近付いてくるのが、とても長く恐ろしい時間に感じられる。
「舞えぬと言うのなら……証して見せろ」
「ぇっ……」
巫女を証明する物など何も無ければ、本物の巫女が正式に身の証をどのように立てるのかも考え付かない。
青白い顔で夢主が戸惑っていると、芹沢の手が突然体を押さえつけてきた。
「貴様の体で証明して見せよ!!巫女ならば操を立てたおなごであろうぞ!!」
「ぃやぁああ!!」
襲い掛かる芹沢に対し、夢主は暴れて懸命に抗った。
「やめて下さい!!芹沢さん!!」
「儂の名を知っておるか!!ますます怪しい奴め!!」
出来る限り手足を動かして精一杯の抵抗を見せる。しかし裾元は肌蹴て胸元の合わせも緩んでいく。
覗いた白い肌を目にした芹沢は、にぃと口の端を歪ませて衿に手を掛けた。
「お願いです!やめて下さい!!」
それだけはやめてくださいと、太い腕を掴んで手を解こうとした。
芹沢はか弱い女の抗いを愉しむようにわざと力を弱め、手が離れるか否かの振る舞いで夢主を必死にさせる。
「しっかりせねば着物が剥がれてしまうぞ!!」
「やぁあ、やめて、んんんっ」
叫んでいると、軽いながらも慌てた様子の足音が近付いてきた。
その足音は座敷の前で止まり、美しい声が響き渡った。
「芹沢はん!なにしてはるん!!!」
「ぃたっ……」
「貴様、何奴だ!何故あのような場所におった!!言葉次第では、討ち首ぞ」
芹沢は自らの肩を鉄扇でばしばしと叩きながら、脅すように沈んだ声を聞かせた。
その響きは体の奥まで拳を叩き込まれるような重さを感じる。
畳に転がった夢主は恐ろしさで言葉が出ず、芹沢を見上げる事しか出来なかった。
「ぁ、あっ……あの……」
「貴様が巫女だとぉ……今しがた家の者に問うたのだ!貴様のような巫女など見た事が無いわ!!」
そう言うと夢主の左肩に鉄扇を打ち込んだ。
「きゃぁあああっ!!!」
激しい痛みと恐ろしさで悲鳴を上げた。
「巫女というのなら、舞の一つでも舞ってみよ!!」
誰もいない。
何とか自分で切り抜けなければ。夢主は痛みを堪えて芹沢を睨みつけた。
「何だその目は」
声の調子を落とした芹沢は、鉄扇を懐に入れてゆっくりと屈んだ。
芹沢の顔が近付いてくるのが、とても長く恐ろしい時間に感じられる。
「舞えぬと言うのなら……証して見せろ」
「ぇっ……」
巫女を証明する物など何も無ければ、本物の巫女が正式に身の証をどのように立てるのかも考え付かない。
青白い顔で夢主が戸惑っていると、芹沢の手が突然体を押さえつけてきた。
「貴様の体で証明して見せよ!!巫女ならば操を立てたおなごであろうぞ!!」
「ぃやぁああ!!」
襲い掛かる芹沢に対し、夢主は暴れて懸命に抗った。
「やめて下さい!!芹沢さん!!」
「儂の名を知っておるか!!ますます怪しい奴め!!」
出来る限り手足を動かして精一杯の抵抗を見せる。しかし裾元は肌蹴て胸元の合わせも緩んでいく。
覗いた白い肌を目にした芹沢は、にぃと口の端を歪ませて衿に手を掛けた。
「お願いです!やめて下さい!!」
それだけはやめてくださいと、太い腕を掴んで手を解こうとした。
芹沢はか弱い女の抗いを愉しむようにわざと力を弱め、手が離れるか否かの振る舞いで夢主を必死にさせる。
「しっかりせねば着物が剥がれてしまうぞ!!」
「やぁあ、やめて、んんんっ」
叫んでいると、軽いながらも慌てた様子の足音が近付いてきた。
その足音は座敷の前で止まり、美しい声が響き渡った。
「芹沢はん!なにしてはるん!!!」