104.燃える夜空
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動いていた二人には全く気にならなかった寒さだが、見ていただけの体は相当冷えてしまった。
小屋に戻った夢主は囲炉裏の火と鍋で体を温めた。
「あまり無理なさらないでくださいね……沖田さんも、比古師匠も」
「誰に向かって物を言っている、俺がへたばる訳ねぇだろう」
疲れ知らずの比古は得意気に応えて夢主から受け取った器を早速顔に近付ける。
心を満たす香りだと笑んでから、口に含んで腹を満たした。
「ふふっ、そうですね……師匠は平気ですよね!ごめんなさい。沖田さんは……」
「ははっ、全く平気といえば嘘になりますが、これしきの疲れは一晩休めば大丈夫ですよ!」
「おい沖田、今夜も付き合えよ」
「えぇっ!比古師匠、こんなに激しい特訓の後もですか……」
夢主は沖田の身を案じるが、比古は当然だと早々と空にした器を置いて酒瓶を手に立ち上がった。
「大丈夫ですか……」
「もう慣れてしまいましたね、ははっ。夢主ちゃんは先に休んでいてください、僕もすぐに寝ますから」
「はぃ……おやすみなさい……」
「おやすみ」
疲れた体で外に出るのを不安げに見送る夢主に、沖田はにこりと微笑んで出て行った。
「本当に平気なのかな……沖田さんも凄いなぁ……」
あれだけ激しく動いた後に酒を含めるなど、夢主にはとても考えられなかった。
それでいて体力の回復も平気と言うのだから、沖田も剣客として凄まじい肉体を有しているのだろう。
夢主は斎藤の半纏を脱ぐと布団の上に掛け、その布団の中に潜り込んだ。
昨夜のあの焼ける空の下、無数の弾丸に襲われただろう。
命懸けで戦に挑む斎藤の姿を思い浮かべると、無事に生き抜くと知っていても祈りを送らずにいられなかった。
布団の中で目を閉じて思いを馳せた後、夢主はふとした思いつきに頬を染めた。
「おやすみなさい、……一さんっ」
届かない挨拶に夢主は一人照れて布団を引き上げた。
顔を隠した夢主はすぐに眠りに落ち、小屋の中は静まった。
外では比古が少しも控えること無く酒を楽しむ気でいた。
「比古さんの体力には脱帽です」
「そうか。お前もなかなかのものではないのか」
「ははっ、そう言っていただけると嬉しいですけどね……今晩は流石に少し早く布団に入ってもいいでしょうか」
「仕方ねぇなぁ。まぁ無理強いをして体を壊されては夢主に顔向けが出来ねぇからな。一杯付き合ったら戻っていいぞ」
「ふふっ、ありがとうございます。お言葉に甘えましょう」
そう言うと嬉しそうに盃の酒を口に運んだ。
小屋に戻った夢主は囲炉裏の火と鍋で体を温めた。
「あまり無理なさらないでくださいね……沖田さんも、比古師匠も」
「誰に向かって物を言っている、俺がへたばる訳ねぇだろう」
疲れ知らずの比古は得意気に応えて夢主から受け取った器を早速顔に近付ける。
心を満たす香りだと笑んでから、口に含んで腹を満たした。
「ふふっ、そうですね……師匠は平気ですよね!ごめんなさい。沖田さんは……」
「ははっ、全く平気といえば嘘になりますが、これしきの疲れは一晩休めば大丈夫ですよ!」
「おい沖田、今夜も付き合えよ」
「えぇっ!比古師匠、こんなに激しい特訓の後もですか……」
夢主は沖田の身を案じるが、比古は当然だと早々と空にした器を置いて酒瓶を手に立ち上がった。
「大丈夫ですか……」
「もう慣れてしまいましたね、ははっ。夢主ちゃんは先に休んでいてください、僕もすぐに寝ますから」
「はぃ……おやすみなさい……」
「おやすみ」
疲れた体で外に出るのを不安げに見送る夢主に、沖田はにこりと微笑んで出て行った。
「本当に平気なのかな……沖田さんも凄いなぁ……」
あれだけ激しく動いた後に酒を含めるなど、夢主にはとても考えられなかった。
それでいて体力の回復も平気と言うのだから、沖田も剣客として凄まじい肉体を有しているのだろう。
夢主は斎藤の半纏を脱ぐと布団の上に掛け、その布団の中に潜り込んだ。
昨夜のあの焼ける空の下、無数の弾丸に襲われただろう。
命懸けで戦に挑む斎藤の姿を思い浮かべると、無事に生き抜くと知っていても祈りを送らずにいられなかった。
布団の中で目を閉じて思いを馳せた後、夢主はふとした思いつきに頬を染めた。
「おやすみなさい、……一さんっ」
届かない挨拶に夢主は一人照れて布団を引き上げた。
顔を隠した夢主はすぐに眠りに落ち、小屋の中は静まった。
外では比古が少しも控えること無く酒を楽しむ気でいた。
「比古さんの体力には脱帽です」
「そうか。お前もなかなかのものではないのか」
「ははっ、そう言っていただけると嬉しいですけどね……今晩は流石に少し早く布団に入ってもいいでしょうか」
「仕方ねぇなぁ。まぁ無理強いをして体を壊されては夢主に顔向けが出来ねぇからな。一杯付き合ったら戻っていいぞ」
「ふふっ、ありがとうございます。お言葉に甘えましょう」
そう言うと嬉しそうに盃の酒を口に運んだ。