11.祝杯
夢主名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌朝、夢主が目覚めると、衝立の向こうで斎藤と沖田が雑魚寝をしていた。
「お布団に運んでくれたんだ……」
珍しく二人ともすやすやと気持ち良さそうに寝ている。
気付けば徳利の数が増えており、大きな酒瓶までも置かれていた。
「いっぱい呑んだんだ……」
斎藤達の近くへ寄り、床に転がった徳利を静かに一箇所に集めた。
目の前の無垢な沖田の寝顔に微笑み、斎藤の寝姿に目を移した。
目と眉が凛々しい斎藤の寝顔を見つめていると心ときめいてしまう。
……斎藤さん、綺麗な寝顔……
垂れた前髪が何本か、顔に掛かっている。
夢主はにこりと目を細め、そばに腰を下ろした。
邪魔そうな髪を除けてあげようと手を伸ばす。すると不意に斎藤が目を開いた。
「ゎ!!」
驚く夢主をよそに、斎藤は静かに体を起こした。
「起きてたんですか……」
それでも寝起きなのだからとドキドキしながら斎藤の顔を眺めた。
いつもより目元が柔らかい気がする。
「今さっきな……。お前、昨晩の事は覚えているのか、どこまで記憶にある」
何かやらかしてしまったのか、もじもじしながら上目遣いで斎藤を見た。
思い出そうとするが、乾杯をした直後から記憶が無い。
「ぇえと…………全く……」
「フッ、だろうな。お前、余所で酒を貰うなよ」
夢主が恥ずかしそうに告げると、斎藤は声を漏らして笑い、ニヤリと忠告した。
「おはよーございます~~!!」
二人の声で、んーー、と大きな伸びをしながら沖田も起き上がった。
寝起きの顔も清々しい。
「いやぁ夢主ちゃん、お酒弱かったんですね~。でも物凄く、可愛かったですよ」
満面の笑みで沖田は揶揄った。
何かおかしな事をしてしまったのか。含みのある言葉に顔が紅潮する。
斎藤も否定はせんと密かに口角を持ち上げていた。
「はっ……すみません本当に!私、何か失礼な事しましたか……」
不安になり訊ねるが、沖田は笑顔で首を振った。
「また一緒にお酒頂きましょうね」
屈託の無い笑顔の誘いに夢主は小さく頷いた。
この日から、夢主は天神の事があまり気にならなくなった。
心なしか、斎藤との距離が縮まった気がした。
「お布団に運んでくれたんだ……」
珍しく二人ともすやすやと気持ち良さそうに寝ている。
気付けば徳利の数が増えており、大きな酒瓶までも置かれていた。
「いっぱい呑んだんだ……」
斎藤達の近くへ寄り、床に転がった徳利を静かに一箇所に集めた。
目の前の無垢な沖田の寝顔に微笑み、斎藤の寝姿に目を移した。
目と眉が凛々しい斎藤の寝顔を見つめていると心ときめいてしまう。
……斎藤さん、綺麗な寝顔……
垂れた前髪が何本か、顔に掛かっている。
夢主はにこりと目を細め、そばに腰を下ろした。
邪魔そうな髪を除けてあげようと手を伸ばす。すると不意に斎藤が目を開いた。
「ゎ!!」
驚く夢主をよそに、斎藤は静かに体を起こした。
「起きてたんですか……」
それでも寝起きなのだからとドキドキしながら斎藤の顔を眺めた。
いつもより目元が柔らかい気がする。
「今さっきな……。お前、昨晩の事は覚えているのか、どこまで記憶にある」
何かやらかしてしまったのか、もじもじしながら上目遣いで斎藤を見た。
思い出そうとするが、乾杯をした直後から記憶が無い。
「ぇえと…………全く……」
「フッ、だろうな。お前、余所で酒を貰うなよ」
夢主が恥ずかしそうに告げると、斎藤は声を漏らして笑い、ニヤリと忠告した。
「おはよーございます~~!!」
二人の声で、んーー、と大きな伸びをしながら沖田も起き上がった。
寝起きの顔も清々しい。
「いやぁ夢主ちゃん、お酒弱かったんですね~。でも物凄く、可愛かったですよ」
満面の笑みで沖田は揶揄った。
何かおかしな事をしてしまったのか。含みのある言葉に顔が紅潮する。
斎藤も否定はせんと密かに口角を持ち上げていた。
「はっ……すみません本当に!私、何か失礼な事しましたか……」
不安になり訊ねるが、沖田は笑顔で首を振った。
「また一緒にお酒頂きましょうね」
屈託の無い笑顔の誘いに夢主は小さく頷いた。
この日から、夢主は天神の事があまり気にならなくなった。
心なしか、斎藤との距離が縮まった気がした。