80.静かな部屋
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俯きがちに首を捻った沖田は、閃いたように突然顔を上げた。
「では、その懐かしい壬生にでもお散歩に行きますか」
「えっ、いいんですか……」
「隊士の皆は遊びに行っているようですよ。僕らも行きましょう」
嬉しい提案に夢主は笑顔で大きく頷いた。
「原田さん達が島原行くのに同行させてもらいましょう」
「帰りは……」
「巡察隊の後について行きましょう!大体の順路は分かりますから、先に伝えておけば合流間違いありませんよ」
「ふふっ」
「どうしたんですか」
「ごめんなさい、考えるの苦手な沖田さんが上手いことを次々言うから」
クスクスと笑う夢主の肩の震えが止まらない。
「あははははっ、本当ですね。ではこれで決まりです!早速原田さん達を掴まえましょう」
「はいっ」
ふふっと笑顔で頷くと二人で部屋を飛び出した。
原田の居場所なら見当がつく。
「原田さんなら部屋の前で槍でも振り回してる時間ですよ、ほらっ!」
「原田さん!」
沖田の予想通り、上半身を晒した原田が気持ち良さそうに体を動かしていた。
大きく腕を振るたびに鋭い風切り音が響き、汗が飛び散る。
それでいて全身に日を浴び爽やかに輝いて見えるのが不思議だ。
「おぅ、二人揃ってどうした」
夢主が声を掛けると、地面にトンと槍を突いて原田は手を止めた。
近寄ると体から発散される熱を感じる。
「あの、沖田さんと壬生までお散歩したいなと思いまして」
「散歩か、いいな」
「で、原田さん達の出番なんですよ!永倉さんも一緒にお出かけになるでしょう?」
「一緒に行こうってか、いいぜ。同じ方角だ、俺達も壬生まで付き合ってやるよ」
「本当ですかっ!ありがとうございます」
「いいってことよ、斎藤によろしく頼まれてるし、お前の嬉しそうな顔は幾らでも見たいからな」
原田はニッと歯を見せて笑い、夢主の頭に手を乗せた。
乗せられた手は熱を持ち、ほかほかと温かい。ずっしり重くて熱い手だ。
「原田さんの手、あったかいです」
「ははっ、そうか」
手を除けてなお笑顔を向けられ、存在がとても頼もしく感じられる。
「じゃあ新八を呼んでくるから少し待ってろ」
「その格好で行くんですかっ」
「ははははっ、ちゃんと上、着てくるよ!」
振り返って笑われ「そうですよね」と苦笑いで肩をすくめた。
「では、その懐かしい壬生にでもお散歩に行きますか」
「えっ、いいんですか……」
「隊士の皆は遊びに行っているようですよ。僕らも行きましょう」
嬉しい提案に夢主は笑顔で大きく頷いた。
「原田さん達が島原行くのに同行させてもらいましょう」
「帰りは……」
「巡察隊の後について行きましょう!大体の順路は分かりますから、先に伝えておけば合流間違いありませんよ」
「ふふっ」
「どうしたんですか」
「ごめんなさい、考えるの苦手な沖田さんが上手いことを次々言うから」
クスクスと笑う夢主の肩の震えが止まらない。
「あははははっ、本当ですね。ではこれで決まりです!早速原田さん達を掴まえましょう」
「はいっ」
ふふっと笑顔で頷くと二人で部屋を飛び出した。
原田の居場所なら見当がつく。
「原田さんなら部屋の前で槍でも振り回してる時間ですよ、ほらっ!」
「原田さん!」
沖田の予想通り、上半身を晒した原田が気持ち良さそうに体を動かしていた。
大きく腕を振るたびに鋭い風切り音が響き、汗が飛び散る。
それでいて全身に日を浴び爽やかに輝いて見えるのが不思議だ。
「おぅ、二人揃ってどうした」
夢主が声を掛けると、地面にトンと槍を突いて原田は手を止めた。
近寄ると体から発散される熱を感じる。
「あの、沖田さんと壬生までお散歩したいなと思いまして」
「散歩か、いいな」
「で、原田さん達の出番なんですよ!永倉さんも一緒にお出かけになるでしょう?」
「一緒に行こうってか、いいぜ。同じ方角だ、俺達も壬生まで付き合ってやるよ」
「本当ですかっ!ありがとうございます」
「いいってことよ、斎藤によろしく頼まれてるし、お前の嬉しそうな顔は幾らでも見たいからな」
原田はニッと歯を見せて笑い、夢主の頭に手を乗せた。
乗せられた手は熱を持ち、ほかほかと温かい。ずっしり重くて熱い手だ。
「原田さんの手、あったかいです」
「ははっ、そうか」
手を除けてなお笑顔を向けられ、存在がとても頼もしく感じられる。
「じゃあ新八を呼んでくるから少し待ってろ」
「その格好で行くんですかっ」
「ははははっ、ちゃんと上、着てくるよ!」
振り返って笑われ「そうですよね」と苦笑いで肩をすくめた。