76.露見
夢主名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「その話、沖田君にはしない方がいいな」
「はっ、はい、そのつもりです。いくら嘘の約束でも沖田さん気にしてしまいそうですから……」
「そうじゃない。お前、そんな約束……新時代を迎える前に土方さんが死ぬ、そういうことなんだろう。だからそんな約束を」
「どっ……どうして……」
「分かるだろう、分かりやすい話だ」
夢主の顔が青ざめていく。
土方に貴方は新時代を迎えることは出来ません、そう告げてしまったのかと、土方に告げた言葉を初めて悔いた。
「土方さんも……」
「頭のいい人だ、気付いただろうな」
「そんな……」
あの湯屋帰りの約束を交わした後の気分が高揚した土方を思い出した。
あれは、わざと明るく振舞っていたのだろうか。
夢主が死期を告げてしまった事実に気付かぬよう、気を使ってくれたのだろうか。
「まぁ、仕方ないさ。悪気は無かったんだ、土方さんは喜んでるだろうよ。意地でも生き延びるぜあの人は。どうするんだ、もしその約束を果たさなきゃならん時が来たら」
フフッと面白がって笑いながら夢主を見る斎藤。夢主はすっかり困惑した顔で頭が回らずにいた。
申し訳なさと後悔で斎藤の言葉が頭に入って来ない。
「えっ……その時がって……」
「土方さんを馬鹿にすると怖い目に合うぜ、ククッ。土方さんが生き延びてお前に約束を果たすよう求めてきたらお前、どうするんだ」
ニヤニヤと楽しそうに困りきった顔の夢主をおちょくった。
「その……時は……さ、斎藤さんが止めてくださいよ」
「俺が、何故」
「何故って……嫌じゃないんですか……その、私と土方さんが……」
助けを求める夢主を斎藤は唸りながら腕を組んで眺めた。
「まぁ、気に食わんな」
「じゃ、じゃあっ」
「それとこれとは別だろう、俺がその場にいるとも限らない。お前が約束したんだ。お前が自分でなんとかするんだな、フッ」
「そんなぁ……」
しょんぼりと肩を落として首を傾げる。
土方には生き延びて欲しいが約束を果たすつもりは微塵も無かった。
「はっ、はい、そのつもりです。いくら嘘の約束でも沖田さん気にしてしまいそうですから……」
「そうじゃない。お前、そんな約束……新時代を迎える前に土方さんが死ぬ、そういうことなんだろう。だからそんな約束を」
「どっ……どうして……」
「分かるだろう、分かりやすい話だ」
夢主の顔が青ざめていく。
土方に貴方は新時代を迎えることは出来ません、そう告げてしまったのかと、土方に告げた言葉を初めて悔いた。
「土方さんも……」
「頭のいい人だ、気付いただろうな」
「そんな……」
あの湯屋帰りの約束を交わした後の気分が高揚した土方を思い出した。
あれは、わざと明るく振舞っていたのだろうか。
夢主が死期を告げてしまった事実に気付かぬよう、気を使ってくれたのだろうか。
「まぁ、仕方ないさ。悪気は無かったんだ、土方さんは喜んでるだろうよ。意地でも生き延びるぜあの人は。どうするんだ、もしその約束を果たさなきゃならん時が来たら」
フフッと面白がって笑いながら夢主を見る斎藤。夢主はすっかり困惑した顔で頭が回らずにいた。
申し訳なさと後悔で斎藤の言葉が頭に入って来ない。
「えっ……その時がって……」
「土方さんを馬鹿にすると怖い目に合うぜ、ククッ。土方さんが生き延びてお前に約束を果たすよう求めてきたらお前、どうするんだ」
ニヤニヤと楽しそうに困りきった顔の夢主をおちょくった。
「その……時は……さ、斎藤さんが止めてくださいよ」
「俺が、何故」
「何故って……嫌じゃないんですか……その、私と土方さんが……」
助けを求める夢主を斎藤は唸りながら腕を組んで眺めた。
「まぁ、気に食わんな」
「じゃ、じゃあっ」
「それとこれとは別だろう、俺がその場にいるとも限らない。お前が約束したんだ。お前が自分でなんとかするんだな、フッ」
「そんなぁ……」
しょんぼりと肩を落として首を傾げる。
土方には生き延びて欲しいが約束を果たすつもりは微塵も無かった。