8.若狼
夢主名前設定
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「やれやれだな」
周りに気配が無くなったのを確認して斎藤は続けた。
「お前も人の気配を感じたり、視線を感じて振り返る事はあるだろう」
「はい……」
「訓練を積めばその精度が高まる。逆に発する気は抑えられる」
斎藤は真剣に聞き入る夢主を確認して話を続けた。
「気には大きく三つある。殺気、闘気、そして剣気……。殺気や闘気は誰でも発する事が出来、逆に抑える事が難しい。まぁお前に殺気や闘気は無用だろう」
「じゃあ、剣気なら私にも出来るでしょうか……」
三つ目のおにぎりを手に取りながら、ふとに呟いた。
斎藤は不思議そうだ。
「なぜそんな事を言う」
「だって、剣客さんは寝ていても気を感じて目を覚ます、と聞いたので……もし私に出来たら……いざって時に私が発した気で、気付いてくれるかなって……」
言いながら恥ずかしくなってきた夢主は段々声を小さくしていった。
「フ……フハハハハ!夢主、お前、面白いな」
斎藤は珍しく笑った。
大きな声が静かな屯所に短く響く。
「安心しろ、俺達は自分の身くらい自分で守れる。たとえ寝ていても、な。お前は何も心配するな。ククッ」
……斎藤さん、意外と笑うんだ……
夢主は顔を赤らめて頷いた。
「まぁ確かに、敢えていうなら剣気だろう。剣術や武道を鍛錬するうち自然と身につく。だが一日二日で出来る術はない。諦めるんだな」
斎藤にたしなめられ、それもそうだと納得した。
「一流の剣客さんなら剣気ってすぐ出せるんですか。やっぱり立会いとか、気持ちが入っている時でなければ難しいですか」
夢主が聞いたのは単純な興味からだ。
そんな事に興味を持って質問を重ねてくる夢主が、斎藤には不思議だった。
「そんなに興味があるのか」
「はぃ……」
遠慮がちにだが即答した。
「フン、面白いな。試してみるか」
周りに気配が無くなったのを確認して斎藤は続けた。
「お前も人の気配を感じたり、視線を感じて振り返る事はあるだろう」
「はい……」
「訓練を積めばその精度が高まる。逆に発する気は抑えられる」
斎藤は真剣に聞き入る夢主を確認して話を続けた。
「気には大きく三つある。殺気、闘気、そして剣気……。殺気や闘気は誰でも発する事が出来、逆に抑える事が難しい。まぁお前に殺気や闘気は無用だろう」
「じゃあ、剣気なら私にも出来るでしょうか……」
三つ目のおにぎりを手に取りながら、ふとに呟いた。
斎藤は不思議そうだ。
「なぜそんな事を言う」
「だって、剣客さんは寝ていても気を感じて目を覚ます、と聞いたので……もし私に出来たら……いざって時に私が発した気で、気付いてくれるかなって……」
言いながら恥ずかしくなってきた夢主は段々声を小さくしていった。
「フ……フハハハハ!夢主、お前、面白いな」
斎藤は珍しく笑った。
大きな声が静かな屯所に短く響く。
「安心しろ、俺達は自分の身くらい自分で守れる。たとえ寝ていても、な。お前は何も心配するな。ククッ」
……斎藤さん、意外と笑うんだ……
夢主は顔を赤らめて頷いた。
「まぁ確かに、敢えていうなら剣気だろう。剣術や武道を鍛錬するうち自然と身につく。だが一日二日で出来る術はない。諦めるんだな」
斎藤にたしなめられ、それもそうだと納得した。
「一流の剣客さんなら剣気ってすぐ出せるんですか。やっぱり立会いとか、気持ちが入っている時でなければ難しいですか」
夢主が聞いたのは単純な興味からだ。
そんな事に興味を持って質問を重ねてくる夢主が、斎藤には不思議だった。
「そんなに興味があるのか」
「はぃ……」
遠慮がちにだが即答した。
「フン、面白いな。試してみるか」