46.お花見
夢主名前設定
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「皆が外に出て、今日は静かに過ごせるかもな」
「今日はお二人とも非番……ですよね」
出て行く沖田はすぐに戻る気配ではなかった。
「あぁ」
斎藤は何か思いついたように眉を少し吊り上げて夢主を見た。
「俺達も出かけるか」
「ぇっ……」
……どこへ……二人で……
夢主はきょとんとして斎藤を見上げた。
突然のことに目をぱちくりさせてしまう。
「まぁ近くしか行けんがな。壬生寺の桜でも見に行くか」
「ぁ……」
斎藤の言葉で夢主の表情がみるみる明るくなっていった。
「行くか」
「はぃ、行きたいですっ」
嬉しさで緩んだ微笑みは、柔らかい色に色付いた。
まだ寒い風も吹く。斎藤も夢主も羽織を手に取った。
「斎藤さん、ありがとうございます……」
「フン」
先を行こうとする斎藤に礼を言うと、ニッと口元を上げてすぐに歩き出した。
外に出ると既に沖田達の姿は無かった。
目をやると向かいの八木邸の敷地にも美しい花を咲かせた桜の木が立っている。
「綺麗ですね……」
「フッ」
斎藤の後ろを弾んだ足取りで歩く夢主。心のときめきが伝わる。
その楽しげな足音を背中に受け、斎藤も心なしか軽い足取りになった。
「わぁ、見えてきましたね!」
門を入ると目に飛び込んできたのは紅の八重桜、奥には本堂の近くで淡い色合いで雅に咲き誇る桜を見ることができた。
「なかなか見事だな」
「はぃ……本当に……」
夢主は嬉しそうに目を輝かせ、境内をゆっくり見回すように顔を動かした。
両手を広げて大きく回り始める。花を、自由を楽しんでいた。
「とっても綺麗です……一日眺めていたいくらいですっ」
「ははは。そうか」
斎藤が珍しく声を出して笑った。
「一日は無理だが、暫くいるか」
「はぃっ」
優しい問いに夢主は満面の笑みで答えた。
斎藤の目の届く範囲で楽しそうに花を愛で、時にお堂を見上げる夢主。
そんな姿を眺めながら、斎藤はふと呟いた。
「壬生寺ならばいつでも連れてきて構わんのかもしれんな」
広い境内はいい気晴らしになるだろう。夢主の為に土方に確認を取ろうと考えた。
「今日はお二人とも非番……ですよね」
出て行く沖田はすぐに戻る気配ではなかった。
「あぁ」
斎藤は何か思いついたように眉を少し吊り上げて夢主を見た。
「俺達も出かけるか」
「ぇっ……」
……どこへ……二人で……
夢主はきょとんとして斎藤を見上げた。
突然のことに目をぱちくりさせてしまう。
「まぁ近くしか行けんがな。壬生寺の桜でも見に行くか」
「ぁ……」
斎藤の言葉で夢主の表情がみるみる明るくなっていった。
「行くか」
「はぃ、行きたいですっ」
嬉しさで緩んだ微笑みは、柔らかい色に色付いた。
まだ寒い風も吹く。斎藤も夢主も羽織を手に取った。
「斎藤さん、ありがとうございます……」
「フン」
先を行こうとする斎藤に礼を言うと、ニッと口元を上げてすぐに歩き出した。
外に出ると既に沖田達の姿は無かった。
目をやると向かいの八木邸の敷地にも美しい花を咲かせた桜の木が立っている。
「綺麗ですね……」
「フッ」
斎藤の後ろを弾んだ足取りで歩く夢主。心のときめきが伝わる。
その楽しげな足音を背中に受け、斎藤も心なしか軽い足取りになった。
「わぁ、見えてきましたね!」
門を入ると目に飛び込んできたのは紅の八重桜、奥には本堂の近くで淡い色合いで雅に咲き誇る桜を見ることができた。
「なかなか見事だな」
「はぃ……本当に……」
夢主は嬉しそうに目を輝かせ、境内をゆっくり見回すように顔を動かした。
両手を広げて大きく回り始める。花を、自由を楽しんでいた。
「とっても綺麗です……一日眺めていたいくらいですっ」
「ははは。そうか」
斎藤が珍しく声を出して笑った。
「一日は無理だが、暫くいるか」
「はぃっ」
優しい問いに夢主は満面の笑みで答えた。
斎藤の目の届く範囲で楽しそうに花を愛で、時にお堂を見上げる夢主。
そんな姿を眺めながら、斎藤はふと呟いた。
「壬生寺ならばいつでも連れてきて構わんのかもしれんな」
広い境内はいい気晴らしになるだろう。夢主の為に土方に確認を取ろうと考えた。