45.眠れない刺激
夢主名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ぁ……本当っ……あります……ありました!……小さいけど……これって傷の痕……」
斎藤はフッと笑っていた。
気付けば夢主の背後から覗き込んでいる。
「きゃっ、斎藤さん、覗かないで下さいよっ!」
「膝小僧くらい構わんだろう。見て減るものでもあるまい」
夢主の一言に、優しく微笑んでいた斎藤の目が恨めしげに変わった。
「だ、駄目です!へっ、減りますよっ……」
「何がだ」
「そ、それは……っ、お、乙女心……が……です……」
何も思い浮かばず口から出てしまった言葉に、しまったと後悔し、恥ずかしさで真っ赤な顔を作り上げた。
「ぉっ……」
斎藤は眉間に深い皺を寄せた。
皮肉の言葉を吐きたかったが、さすがの斎藤も何も出てこなかった。呆れたように呟き返す。
「乙女心……」
「い、いぃじゃないですか……」
夢主は拗ねて顔を背けた。
斎藤はフンと鼻をならすと覗くのをやめ、元の場所に腰を下ろして腕組みをした。
「その傷はきっと子供の頃につけたんだろうよ」
「そう……ですね……それしか考えられませんよね……」
言い終わるとハッとして顔を上げた。
夢主のその様子に、気付いたか……と斎藤はにやりとする。
「お前は俺の事をよく知っているな」
「はっ……はい……ほんの少し……ですけど」
斎藤は夢主が自分のいた時代であれこれと蓄えていた知識の事を言った。
夢主もそれを素直に認めた。
「俺もお前の事がよく分かるぞ」
「えっ……」
「お前は自分の記憶が無いと言うがな、俺が教えてやろうか」
夢主は黙って斎藤を見ている。目には戸惑いの色が浮かんでいた。
斎藤に、自分の記憶が分かるとはどういう事なのだろうか。
「お前は優しい。そして気遣いが出来る。きっと周りの者に愛され、大切にされて育ったんだろう」
「っ……!」
夢主の目が見開かれた。
……そう言う……事ですか……
夢主は見開いた目で斎藤を真っ直ぐ見つめた。
斎藤はフッと笑っていた。
気付けば夢主の背後から覗き込んでいる。
「きゃっ、斎藤さん、覗かないで下さいよっ!」
「膝小僧くらい構わんだろう。見て減るものでもあるまい」
夢主の一言に、優しく微笑んでいた斎藤の目が恨めしげに変わった。
「だ、駄目です!へっ、減りますよっ……」
「何がだ」
「そ、それは……っ、お、乙女心……が……です……」
何も思い浮かばず口から出てしまった言葉に、しまったと後悔し、恥ずかしさで真っ赤な顔を作り上げた。
「ぉっ……」
斎藤は眉間に深い皺を寄せた。
皮肉の言葉を吐きたかったが、さすがの斎藤も何も出てこなかった。呆れたように呟き返す。
「乙女心……」
「い、いぃじゃないですか……」
夢主は拗ねて顔を背けた。
斎藤はフンと鼻をならすと覗くのをやめ、元の場所に腰を下ろして腕組みをした。
「その傷はきっと子供の頃につけたんだろうよ」
「そう……ですね……それしか考えられませんよね……」
言い終わるとハッとして顔を上げた。
夢主のその様子に、気付いたか……と斎藤はにやりとする。
「お前は俺の事をよく知っているな」
「はっ……はい……ほんの少し……ですけど」
斎藤は夢主が自分のいた時代であれこれと蓄えていた知識の事を言った。
夢主もそれを素直に認めた。
「俺もお前の事がよく分かるぞ」
「えっ……」
「お前は自分の記憶が無いと言うがな、俺が教えてやろうか」
夢主は黙って斎藤を見ている。目には戸惑いの色が浮かんでいた。
斎藤に、自分の記憶が分かるとはどういう事なのだろうか。
「お前は優しい。そして気遣いが出来る。きっと周りの者に愛され、大切にされて育ったんだろう」
「っ……!」
夢主の目が見開かれた。
……そう言う……事ですか……
夢主は見開いた目で斎藤を真っ直ぐ見つめた。