44.本気のお稽古
夢主名前設定
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「ほら、塗らせろ」
「ぇえっ」
「いいから」
そう言うと斎藤は強引に夢主の手を掴んだ。
夢主もこの時は手を引かず、任せてしまった。
「自分で塗るより効くんだぜ」
嘘か誠か、それでも打ち身の時の効果を考えるとあながち出鱈目でもない気がする。
その理由を説明した斎藤の言葉も思い出し、夢主の顔は一気に赤く染まっていった。
男に塗られると感じるからだ……夢主は火照った熱で眩暈がするかと思うほどだ。
これ以上斎藤の顔を見ていられず、目線を自らの手に移すが、大きな手が自分の手の上を何度も覆うように包んで動く様子に、体が熱くなっていった。
「フッ、桜を通り越して紅の梅の花だな」
斎藤は夢主の赤面を揶揄い、じっくり丁寧に薬を塗り込んでいった。
同じ所を何度も繰り返して強く揉みこまれると、どんどん肌が滑らかになっていく。
滑るような感触が擽ったく変わっていき、それから肌の上を痺れるような刺激が走り始めた。
斎藤の骨ばった指が夢主の指の間を割って入り、滑って指の隙間を行ったり来たり繰り返されるうちに、夢主は痺れのような刺激から更におかしな感覚に変わっていった。
「ぁの……もぅ大丈夫です……」
恥じらいで体も小さくなった夢主は消えそうな声で申し出た。
「フン、まぁいいだろう」
斎藤は満足げに言い、薬をしまおうと腰を上げた。
「ぁっ……」
思わず声を上げる夢主だが、斎藤はニヤリと笑いながら片付けてしまった。
「折角だ、俺が毎日塗ってやる。預けるよりその方がいいな」
反論はさせんと、強い視線で夢主を見た。
「それから、お前、今日はちゃんと自分の布団で寝ろよ。いいな」
「あっ!」
斎藤を見上げる夢主は耳も首も強く染まっていた。
朝、気付くと自分の布団で眠っていた。
覚えていないが、ちゃんと戻ったのだと思っていた。
「あの、斎藤さんが……」
「原田さんだ。俺もいたがな」
「原田さんが?知りませんでした……」
原田に礼を告げて謝りたい気分だ。
頼って来いと言ってくれているが、まさかそんな事で世話になるとは。
「でもどうして原田さんが……」
いつもなら斎藤が運んでくれる。それに真夜中にどうして原田がと疑問が浮かぶ。
「原田さんは厠帰りで、たまたま通りかかったんだよ。俺は……巡察で汚れていてな」
「そうだったんですね……すみません、斎藤さんのお布団の上で寝ちゃうなんて恥ずかしいです……」
「フン」
斎藤は夢主がどういう状況だったかは説明できずに、誤魔化してやり過ごした。
「自分の布団で寝ないなら、俺は知らんぞ。それじゃぁ、行ってくる」
斎藤は意味ありげに言い残して部屋を出て行った。
夢主は手に残った斎藤の感触を確かめるように自分で手を擦ってみた。
「ありがとうございます……」
礼を言いそびれた事に気付き小さく呟いて、衝立の向こうの自分の布団に移動した。
斎藤の手から与えられた気持ち良さから、痺れるような刺激に変わった感覚……それから……
あの後も続けていたらどう変わったのだろうと考えると恥ずかしく、一人また頬を染めてしまった。
斎藤の事を思い浮かべると、手に残った感触と同じ物が体の芯を駆け上がった。
「ぇえっ」
「いいから」
そう言うと斎藤は強引に夢主の手を掴んだ。
夢主もこの時は手を引かず、任せてしまった。
「自分で塗るより効くんだぜ」
嘘か誠か、それでも打ち身の時の効果を考えるとあながち出鱈目でもない気がする。
その理由を説明した斎藤の言葉も思い出し、夢主の顔は一気に赤く染まっていった。
男に塗られると感じるからだ……夢主は火照った熱で眩暈がするかと思うほどだ。
これ以上斎藤の顔を見ていられず、目線を自らの手に移すが、大きな手が自分の手の上を何度も覆うように包んで動く様子に、体が熱くなっていった。
「フッ、桜を通り越して紅の梅の花だな」
斎藤は夢主の赤面を揶揄い、じっくり丁寧に薬を塗り込んでいった。
同じ所を何度も繰り返して強く揉みこまれると、どんどん肌が滑らかになっていく。
滑るような感触が擽ったく変わっていき、それから肌の上を痺れるような刺激が走り始めた。
斎藤の骨ばった指が夢主の指の間を割って入り、滑って指の隙間を行ったり来たり繰り返されるうちに、夢主は痺れのような刺激から更におかしな感覚に変わっていった。
「ぁの……もぅ大丈夫です……」
恥じらいで体も小さくなった夢主は消えそうな声で申し出た。
「フン、まぁいいだろう」
斎藤は満足げに言い、薬をしまおうと腰を上げた。
「ぁっ……」
思わず声を上げる夢主だが、斎藤はニヤリと笑いながら片付けてしまった。
「折角だ、俺が毎日塗ってやる。預けるよりその方がいいな」
反論はさせんと、強い視線で夢主を見た。
「それから、お前、今日はちゃんと自分の布団で寝ろよ。いいな」
「あっ!」
斎藤を見上げる夢主は耳も首も強く染まっていた。
朝、気付くと自分の布団で眠っていた。
覚えていないが、ちゃんと戻ったのだと思っていた。
「あの、斎藤さんが……」
「原田さんだ。俺もいたがな」
「原田さんが?知りませんでした……」
原田に礼を告げて謝りたい気分だ。
頼って来いと言ってくれているが、まさかそんな事で世話になるとは。
「でもどうして原田さんが……」
いつもなら斎藤が運んでくれる。それに真夜中にどうして原田がと疑問が浮かぶ。
「原田さんは厠帰りで、たまたま通りかかったんだよ。俺は……巡察で汚れていてな」
「そうだったんですね……すみません、斎藤さんのお布団の上で寝ちゃうなんて恥ずかしいです……」
「フン」
斎藤は夢主がどういう状況だったかは説明できずに、誤魔化してやり過ごした。
「自分の布団で寝ないなら、俺は知らんぞ。それじゃぁ、行ってくる」
斎藤は意味ありげに言い残して部屋を出て行った。
夢主は手に残った斎藤の感触を確かめるように自分で手を擦ってみた。
「ありがとうございます……」
礼を言いそびれた事に気付き小さく呟いて、衝立の向こうの自分の布団に移動した。
斎藤の手から与えられた気持ち良さから、痺れるような刺激に変わった感覚……それから……
あの後も続けていたらどう変わったのだろうと考えると恥ずかしく、一人また頬を染めてしまった。
斎藤の事を思い浮かべると、手に残った感触と同じ物が体の芯を駆け上がった。