42.夢の続き
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「黒い影なんですけど不思議と女の人だって分かるんです。何人もの女の人の手が斎藤さんの体を……その、欲しがってるみたいで……」
多くの女に纏わりつかれる斎藤を目の当たりにしたら、現実ではきっと平常心ではいられない。
だが不思議と夢の中では何も感じなかった。ただ何が起こるのか気になり、見つめていた。
肌を求められる斎藤を思い出しほんのり頬を染め、話に耳を傾ける顔をちらりと見た。
いつもの落ち着いた表情で話を聞いている。僅かに身を乗り出している気がするのは、話に興味があるからだろう。
「斎藤さん、どうしようもなくて困ってるみたいで、でも面白いんです!斎藤さんったら、いきなり『面倒臭ぇ!』って持ってた刀を放り投げちゃったんですよ!地面に叩きつけるみたいに。斎藤さんが刀を投げ捨てるなんて有り得ないと思ったら私、笑いが止まらなくて……ぅふふふっ」
夢主は夢を思い出して肩を揺らした。
「それから、続きはあるのか」
斎藤が見た自分の夢ではそこで終わっていた。同じ夢を見た夢主、その先があるならば知りたい。
「はい、クスクス笑って見ていたら、私に気が付いた斎藤さんが……いつの間にか目の前に立っていたんです。それで私に『よぉ!』って!」
驚いた自分を再現して夢主は目を丸くした。
とても楽しそうな顔をしている。
「よぉ、ですよ!私、可笑しくて可笑しくて。だって、さっきまで物凄く困ったお顔されてたのにっ、よぉって!」
斎藤は、はしゃいで話す夢主を見ながら目元と口元をニヤリと歪めた。
「それでまた笑ってたら目が覚めたんです」
「そいつはまた、面白い夢だな」
斎藤は心の中で、夢主に短く挨拶をした己を笑っていた。
……女に対する黒い欲望に、夢主への気持ちが勝ったという事か……
「ククッ……」
斎藤も堪らず笑みを溢した。
「ふふっ、面白いですよねっ」
「あぁ、確かに」
斎藤はニッと夢主に笑いかけた。面白い夢だ。
己の夢では混乱のうちに終わったものが、夢主の夢の中では答えが出ていたのか。
「変な夢を見たもんだな」
「はぃ、ふふっ……」
斎藤は立ち上がり、部屋の出口に向かった。
「お前、先に着替えてろ」
厠にでも行くのか、斎藤はそう言うと部屋を出て行った。
夢主はにこにこと顔を緩めたまま着替えを始めた。夢の中で目の前に見た爽やかな顏が忘れられない。
「変な夢、面白かったなぁ……ふふっ」
多くの女に纏わりつかれる斎藤を目の当たりにしたら、現実ではきっと平常心ではいられない。
だが不思議と夢の中では何も感じなかった。ただ何が起こるのか気になり、見つめていた。
肌を求められる斎藤を思い出しほんのり頬を染め、話に耳を傾ける顔をちらりと見た。
いつもの落ち着いた表情で話を聞いている。僅かに身を乗り出している気がするのは、話に興味があるからだろう。
「斎藤さん、どうしようもなくて困ってるみたいで、でも面白いんです!斎藤さんったら、いきなり『面倒臭ぇ!』って持ってた刀を放り投げちゃったんですよ!地面に叩きつけるみたいに。斎藤さんが刀を投げ捨てるなんて有り得ないと思ったら私、笑いが止まらなくて……ぅふふふっ」
夢主は夢を思い出して肩を揺らした。
「それから、続きはあるのか」
斎藤が見た自分の夢ではそこで終わっていた。同じ夢を見た夢主、その先があるならば知りたい。
「はい、クスクス笑って見ていたら、私に気が付いた斎藤さんが……いつの間にか目の前に立っていたんです。それで私に『よぉ!』って!」
驚いた自分を再現して夢主は目を丸くした。
とても楽しそうな顔をしている。
「よぉ、ですよ!私、可笑しくて可笑しくて。だって、さっきまで物凄く困ったお顔されてたのにっ、よぉって!」
斎藤は、はしゃいで話す夢主を見ながら目元と口元をニヤリと歪めた。
「それでまた笑ってたら目が覚めたんです」
「そいつはまた、面白い夢だな」
斎藤は心の中で、夢主に短く挨拶をした己を笑っていた。
……女に対する黒い欲望に、夢主への気持ちが勝ったという事か……
「ククッ……」
斎藤も堪らず笑みを溢した。
「ふふっ、面白いですよねっ」
「あぁ、確かに」
斎藤はニッと夢主に笑いかけた。面白い夢だ。
己の夢では混乱のうちに終わったものが、夢主の夢の中では答えが出ていたのか。
「変な夢を見たもんだな」
「はぃ、ふふっ……」
斎藤は立ち上がり、部屋の出口に向かった。
「お前、先に着替えてろ」
厠にでも行くのか、斎藤はそう言うと部屋を出て行った。
夢主はにこにこと顔を緩めたまま着替えを始めた。夢の中で目の前に見た爽やかな顏が忘れられない。
「変な夢、面白かったなぁ……ふふっ」