28.おもしろき、雪遊び
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「怒られちゃいましたね、ふふっ」
「フンッ」
「あは……あはははっ!」
三人とも自分達の行いが可笑しくて笑いが止まらなかった。
斎藤も夢主の手を開放して自らの顔を隠し、笑いを堪えている。
気付くと幹部の皆が今朝の雪と騒がしい三人を見に集まっていた。
「おーーい、お前ら朝から仲いいなぁ~~!」
「斎藤まで何やってんだ」
原田が叫ぶと永倉も続き、藤堂も寄って来た。
「わ~~俺も混ぜてくれよ!ってか、べちゃべちゃじゃねぇか!風邪ひぃちまうぜ!」
確かに夜着が濡れて体も冷えてきた。しかし夢主はご機嫌だ。
「ふふっ、楽しいですよ~」
「そうですよー!皆で一暴れしましょう!二つか三つの陣に分かれて……」
昔を思い出した沖田が楽しそうに皆を誘うと、改めて怒号が響いた。
「煩ぇえっつってんだろぉおおが!!」
「うわぁあああ!!」
中庭に降りかけた者も夢主達も、慌ててその場を後にした。
その後の朝飯はたいそう賑やかなものとなった。
土方は一人静かに食していたが何やら嬉しそうな照れくさそうな顔をしている。先程浮かんだ句を思い返していた。
「ふふっ、楽しかったですね、また遊びたいですね」
「もう勘弁だ」
「えーーまたしましょうよ!斎藤さん!決着ついてませんから!」
「勝負は決まった。俺の勝ちだろう」
「えーーーー!!」
夢主が楽しかった時間を思い出していると、二人は夢主を挟んでまたもや言い合いを始めた。
クスクス笑って見ていると、ふと視線を感じた。顔を上げて、土方と目が合う。
「あっ、あの……土方さんも是非……」
一緒に楽しみたいのかと誘ってみるが、返事が来る前に土方との視線の間に沖田がひょっこり入ってきた。
「夢主ちゃんっ、土方さんはもうそういうのしないんですよ、前ははしゃぐの大好きだったのに!」
沖田は囁くように夢主に言った。
「聞こえてるぞ、総司!」
「あれーー聞こえちゃいましたかぁ、あはははは!たまにはハメを外しましょうよー!」
「ふん、俺はそんな事せん!第一、風邪でも引いたら隊務に差し支える!法度に雪遊びを禁ずって書かせる気か!ちったぁ考えろよ総司!……斎藤もらしくねぇ事してんじゃねぇぞ……」
ついでのように土方は斎藤も窘めた。
「はい。考えが及ばず申し訳ありません」
らしくない事とは何も雪遊びに限った指摘では無かった。気付いた斎藤は何も言い返さなかった。
突然に静かに戻り、食事を終わらせようと箸を急がせる。
「斎藤さん……」
楽しい空気が消えてしまい、夢主は淋しく思った。
「馳走でした」
静かに手を合わせる斎藤。ちらりと夢主を見た。
「まぁ、雪辱戦をしたいというのなら受けて立つぞ。また雪が積もれば……だがな」
「本当ですかっ」
斎藤はフフッと口元を歪め、席を立った。
「僕達の勝ちでしたよ、ね~」
負けを認めない沖田が斎藤のいなくなった座敷でうそぶいた。
「ふふっ、沖田さん負けず嫌いですね」
「えぇーー負けてませんから!」
「そうですね……負けたのは私で、沖田さんと斎藤さんは勝負つかずでしたね。うふふっ」
「あはは……そうですね……」
上手く纏めようと笑う夢主。
してやられたなぁと沖田は苦笑いしながら、この日はゆっくり食事を取った。
部屋に戻った斎藤は、濡れて干された夜着の並びを見て、一人笑みを溢した。
「フンッ」
「あは……あはははっ!」
三人とも自分達の行いが可笑しくて笑いが止まらなかった。
斎藤も夢主の手を開放して自らの顔を隠し、笑いを堪えている。
気付くと幹部の皆が今朝の雪と騒がしい三人を見に集まっていた。
「おーーい、お前ら朝から仲いいなぁ~~!」
「斎藤まで何やってんだ」
原田が叫ぶと永倉も続き、藤堂も寄って来た。
「わ~~俺も混ぜてくれよ!ってか、べちゃべちゃじゃねぇか!風邪ひぃちまうぜ!」
確かに夜着が濡れて体も冷えてきた。しかし夢主はご機嫌だ。
「ふふっ、楽しいですよ~」
「そうですよー!皆で一暴れしましょう!二つか三つの陣に分かれて……」
昔を思い出した沖田が楽しそうに皆を誘うと、改めて怒号が響いた。
「煩ぇえっつってんだろぉおおが!!」
「うわぁあああ!!」
中庭に降りかけた者も夢主達も、慌ててその場を後にした。
その後の朝飯はたいそう賑やかなものとなった。
土方は一人静かに食していたが何やら嬉しそうな照れくさそうな顔をしている。先程浮かんだ句を思い返していた。
「ふふっ、楽しかったですね、また遊びたいですね」
「もう勘弁だ」
「えーーまたしましょうよ!斎藤さん!決着ついてませんから!」
「勝負は決まった。俺の勝ちだろう」
「えーーーー!!」
夢主が楽しかった時間を思い出していると、二人は夢主を挟んでまたもや言い合いを始めた。
クスクス笑って見ていると、ふと視線を感じた。顔を上げて、土方と目が合う。
「あっ、あの……土方さんも是非……」
一緒に楽しみたいのかと誘ってみるが、返事が来る前に土方との視線の間に沖田がひょっこり入ってきた。
「夢主ちゃんっ、土方さんはもうそういうのしないんですよ、前ははしゃぐの大好きだったのに!」
沖田は囁くように夢主に言った。
「聞こえてるぞ、総司!」
「あれーー聞こえちゃいましたかぁ、あはははは!たまにはハメを外しましょうよー!」
「ふん、俺はそんな事せん!第一、風邪でも引いたら隊務に差し支える!法度に雪遊びを禁ずって書かせる気か!ちったぁ考えろよ総司!……斎藤もらしくねぇ事してんじゃねぇぞ……」
ついでのように土方は斎藤も窘めた。
「はい。考えが及ばず申し訳ありません」
らしくない事とは何も雪遊びに限った指摘では無かった。気付いた斎藤は何も言い返さなかった。
突然に静かに戻り、食事を終わらせようと箸を急がせる。
「斎藤さん……」
楽しい空気が消えてしまい、夢主は淋しく思った。
「馳走でした」
静かに手を合わせる斎藤。ちらりと夢主を見た。
「まぁ、雪辱戦をしたいというのなら受けて立つぞ。また雪が積もれば……だがな」
「本当ですかっ」
斎藤はフフッと口元を歪め、席を立った。
「僕達の勝ちでしたよ、ね~」
負けを認めない沖田が斎藤のいなくなった座敷でうそぶいた。
「ふふっ、沖田さん負けず嫌いですね」
「えぇーー負けてませんから!」
「そうですね……負けたのは私で、沖田さんと斎藤さんは勝負つかずでしたね。うふふっ」
「あはは……そうですね……」
上手く纏めようと笑う夢主。
してやられたなぁと沖田は苦笑いしながら、この日はゆっくり食事を取った。
部屋に戻った斎藤は、濡れて干された夜着の並びを見て、一人笑みを溢した。