28.おもしろき、雪遊び
夢主名前設定
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「うふふっ、さすがの斎藤さんですね!えいっ!!」
夢主がふざけて雪玉を投げつけた。
斎藤は腕を組んだまま一つ二つと避けて見せる。
「フッ、いい度胸してやがる」
斎藤は嬉しそうに呟いて、夢主が乱れ打ちの如く投げまくる雪玉を交わし続けた。
「もうっ、当たらないっ!」
夢主が少し膨れっ面になった時、斎藤は腕組を解いておもむろにしゃがんだ。
「フフッ、そこまでか」
にやりと笑うと斎藤は一つ、雪玉を作って立ち上がった。
「ひゃぁっ!」
顔に当てられる!夢主は咄嗟に顔を隠した。
その覚悟した姿を見て、
「ほらよっ」
斎藤が夢主に向かって雪玉を投げた。
「きゃぁぁっ」
……がしゅ!!
覚悟を決めた夢主。
だがその瞬間、音を立てて雪玉は崩れ、雪が積もる庭に落ちた。
「はぁいっ、加勢しますよ~~っ!」
「沖田さん!」
庭ではしゃぐ二人と同じく夜着のままの沖田が、夢主に向かってきた雪玉を叩き落としたのだ。
ちっと舌打ちする斎藤だが、口元は心なしか嬉しそうに歪んでいる。
「ふふーっ、ずるいですねー!二人だけで楽しそうに!夢主ちゃんの声で僕も起きちゃいました」
にこにこ笑いながら沖田もしゃがんで雪玉を作り始めた。
「みんなで遊ぼうって言いましたよねっ!」
斎藤を威嚇しながら一気に十個程の雪玉を作り、傍らの夢主に合図を送る。
「夢主ちゃん、行きますよっ!」
「は、はい!」
沖田と夢主、二人で協力して斎藤に雪玉を当てる作戦だ。
二人は一斉に投げつけた。
沖田は疾い。夢主も頑張って投げ続け、同時に複数の雪玉が斎藤目掛け飛んで行った。
「フン、問題にならんな」
斎藤は指をポキポキ鳴らし、避けもせずに両手で凄まじい疾さの拳を繰り出した。
乱打の拳は正確に全ての雪玉を捉え、一つ残らず砕け散る。一つも掠らず、斎藤に到達する前に消えた雪玉。
一瞬の出来事に夢主はぽかんと口を開けてしまった。斎藤の本気を感じる。
「夢主ちゃん、まだですよっ!」
見ると、一瞬の隙に沖田は新たな雪玉を拵えていた。
その執念か気合だかに夢主はまたも呆気に取られた。
……新選組の組長の負けず嫌いって、半端ない……
「さぁ、行きますよ!第二段です!!」
沖田は本気だ。
夢主も気を取り直して、ここまできたら一つ当ててみたいと考え始めた。
夢主がふざけて雪玉を投げつけた。
斎藤は腕を組んだまま一つ二つと避けて見せる。
「フッ、いい度胸してやがる」
斎藤は嬉しそうに呟いて、夢主が乱れ打ちの如く投げまくる雪玉を交わし続けた。
「もうっ、当たらないっ!」
夢主が少し膨れっ面になった時、斎藤は腕組を解いておもむろにしゃがんだ。
「フフッ、そこまでか」
にやりと笑うと斎藤は一つ、雪玉を作って立ち上がった。
「ひゃぁっ!」
顔に当てられる!夢主は咄嗟に顔を隠した。
その覚悟した姿を見て、
「ほらよっ」
斎藤が夢主に向かって雪玉を投げた。
「きゃぁぁっ」
……がしゅ!!
覚悟を決めた夢主。
だがその瞬間、音を立てて雪玉は崩れ、雪が積もる庭に落ちた。
「はぁいっ、加勢しますよ~~っ!」
「沖田さん!」
庭ではしゃぐ二人と同じく夜着のままの沖田が、夢主に向かってきた雪玉を叩き落としたのだ。
ちっと舌打ちする斎藤だが、口元は心なしか嬉しそうに歪んでいる。
「ふふーっ、ずるいですねー!二人だけで楽しそうに!夢主ちゃんの声で僕も起きちゃいました」
にこにこ笑いながら沖田もしゃがんで雪玉を作り始めた。
「みんなで遊ぼうって言いましたよねっ!」
斎藤を威嚇しながら一気に十個程の雪玉を作り、傍らの夢主に合図を送る。
「夢主ちゃん、行きますよっ!」
「は、はい!」
沖田と夢主、二人で協力して斎藤に雪玉を当てる作戦だ。
二人は一斉に投げつけた。
沖田は疾い。夢主も頑張って投げ続け、同時に複数の雪玉が斎藤目掛け飛んで行った。
「フン、問題にならんな」
斎藤は指をポキポキ鳴らし、避けもせずに両手で凄まじい疾さの拳を繰り出した。
乱打の拳は正確に全ての雪玉を捉え、一つ残らず砕け散る。一つも掠らず、斎藤に到達する前に消えた雪玉。
一瞬の出来事に夢主はぽかんと口を開けてしまった。斎藤の本気を感じる。
「夢主ちゃん、まだですよっ!」
見ると、一瞬の隙に沖田は新たな雪玉を拵えていた。
その執念か気合だかに夢主はまたも呆気に取られた。
……新選組の組長の負けず嫌いって、半端ない……
「さぁ、行きますよ!第二段です!!」
沖田は本気だ。
夢主も気を取り直して、ここまできたら一つ当ててみたいと考え始めた。