26.気まずさ
夢主名前設定
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「そうか、まぁそうだろうな。断るよな、お前はよ」
「え……」
何故断ると決まっているのか、考えるがすぐに理由を察して頬を染めた。
原田も夢主の想いに気付いている。恥ずかしさが増し、顔の火照りが耳まで到達した。
「そ、それは」
「まぁごちゃごちゃ考えても仕方ない、俺は着替えてくるからよ、元気出せよ!」
「ぁっ、はぃ……あの、お洗濯物、ありがとうございました……」
もう一度、礼の言葉を伝えて原田を見送った。
だが原田が着替えを済ませて戻ってくると、未だ夢主が中庭で座り込んでいた。
自分の体を抱えてもじもじ思い悩んでいる。
「おいっ、昼飯食わねぇのかっ」
気付いた夢主、咄嗟に首を振った。
皆の前に顔を出したくなかった。
「朝ご飯が遅かったので……お腹空いてません」
そう言って小さく体を丸めたまま、手を振って去っていく原田に頭を下げた。
「もぅ……どうしよう……藤堂さんの馬鹿ぁ……」
触れ回っている張本人には届かぬ愚痴をこぼした。
それから暫くの後、食事を終えた原田が戻ってきた。
庭に目を向けるが夢主は既にいない。良かったと安堵して肩の力が抜ける。
「あ~~美味かったなぁ」
無警戒で部屋に入ると、部屋の中央で小さく正座をする夢主に驚いて飛び退いた。
「うぉっ!!夢主、お前何やってんだ」
「すみません……行く場所が……無くて」
「行く場所がねぇって……」
原田は呆れて口を空け、しょぼくれた夢主を見ながら部屋の障子を閉めた。
「お前、斎藤の部屋に戻ればいいだろ」
あっけらかんと言う原田を夢主は恨めしそうに見上げた。
「だって……」
「まぁ流石に気まずいか……ちょっと落ち着くまでならいてもいいけどよ、ちゃんど戻らねぇと駄目だぞ」
体を屈めて夢主をわしわしと撫で、髪をぐしゃぐしゃに乱して原田は再び立ち上がった。
「ちょっと出てくるからよ、好きにしててくれ。俺が戻ってまだお前がいたら、兄ちゃんから男に変身しちまうからな、覚悟しとけよ」
にっと笑顔を見せると、冗談に笑う夢主を確認して去っていった。
飾らない、有り難い優しさだ。
それからどれくらい経つのか、夢主はずっと原田の部屋に身を潜めていた。
「どうしよう……日が暮れるまでに戻らないと……また探されちゃう……でも……」
「え……」
何故断ると決まっているのか、考えるがすぐに理由を察して頬を染めた。
原田も夢主の想いに気付いている。恥ずかしさが増し、顔の火照りが耳まで到達した。
「そ、それは」
「まぁごちゃごちゃ考えても仕方ない、俺は着替えてくるからよ、元気出せよ!」
「ぁっ、はぃ……あの、お洗濯物、ありがとうございました……」
もう一度、礼の言葉を伝えて原田を見送った。
だが原田が着替えを済ませて戻ってくると、未だ夢主が中庭で座り込んでいた。
自分の体を抱えてもじもじ思い悩んでいる。
「おいっ、昼飯食わねぇのかっ」
気付いた夢主、咄嗟に首を振った。
皆の前に顔を出したくなかった。
「朝ご飯が遅かったので……お腹空いてません」
そう言って小さく体を丸めたまま、手を振って去っていく原田に頭を下げた。
「もぅ……どうしよう……藤堂さんの馬鹿ぁ……」
触れ回っている張本人には届かぬ愚痴をこぼした。
それから暫くの後、食事を終えた原田が戻ってきた。
庭に目を向けるが夢主は既にいない。良かったと安堵して肩の力が抜ける。
「あ~~美味かったなぁ」
無警戒で部屋に入ると、部屋の中央で小さく正座をする夢主に驚いて飛び退いた。
「うぉっ!!夢主、お前何やってんだ」
「すみません……行く場所が……無くて」
「行く場所がねぇって……」
原田は呆れて口を空け、しょぼくれた夢主を見ながら部屋の障子を閉めた。
「お前、斎藤の部屋に戻ればいいだろ」
あっけらかんと言う原田を夢主は恨めしそうに見上げた。
「だって……」
「まぁ流石に気まずいか……ちょっと落ち着くまでならいてもいいけどよ、ちゃんど戻らねぇと駄目だぞ」
体を屈めて夢主をわしわしと撫で、髪をぐしゃぐしゃに乱して原田は再び立ち上がった。
「ちょっと出てくるからよ、好きにしててくれ。俺が戻ってまだお前がいたら、兄ちゃんから男に変身しちまうからな、覚悟しとけよ」
にっと笑顔を見せると、冗談に笑う夢主を確認して去っていった。
飾らない、有り難い優しさだ。
それからどれくらい経つのか、夢主はずっと原田の部屋に身を潜めていた。
「どうしよう……日が暮れるまでに戻らないと……また探されちゃう……でも……」