23.教えてお兄さん
夢主名前設定
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なみなみと注がれた盃を満足気に見つめ、そのまま両手で口に運んだ。
一気に傾け、最後の酒を呑み干す。
「はぁ……おぃしかったぁ……はらださん、ありがとぅ……ございまぁす……」
夢主の体が俄かに揺れ始めた。
今なら斎藤が心配する気持ちが良く分かる。原田は驚いて手を伸ばした。
「ははっ、斎藤も大変だなこりゃ。じゃあ部屋に戻れよって、一人で歩けねぇな。連れてってやるか?」
「ぅ~ん……はらださんが……つれてって……くださぃ……」
投げやりに甘える言い草に原田はやれやれと溜め息を吐いて、それでも可愛い奴だと身を寄せた。
夢主はもう一度目の前に現れた原田の腹に気付き、手を伸ばした。
「ふふふ~……いちもんじぃー……いち……いーーち……」
再び腹の傷をなぞって遊び出す。
原田が擽ったがるのが余程面白かったのだ。
くすくす笑い目を伏せて男の肌で遊ぶ姿がいやに色っぽい。
「おぃおいっ、や、やめろっ、くくっ、こら夢主っ!」
息が掛かる距離で甘えた声を聞かされ、滑らかな女の肌を感じさせられて、流石の原田も己の中で集まる熱を感じ始めた。
「本当に離れてくれよ、夢主」
困惑の声で窘めた。
だが夢主は離れず、虚ろな目でなにやら呟き出した。
「さいと~さんのおなかにも……きずがありましたよぉ……でも……せなかは……きれぇいで……」
「え?あぁ、部屋で着替える時に見たのか、確かにそんな感じだったな……って、おい!」
夢主が突然目を閉じて原田の腹にしがみ付いて来た。
「さいろ~さんのぉなかも……ぁったかぃのかなぁ……」
「おっ、おいおい、俺は原田だぞ、夢主、斎藤じゃねぇぞ」
戸惑いながら夢主を引き剥がそうと肩を押すが、しっかり絡みついた腕は離れない。
「参ったなこりゃ……夢主、ちょっとすまねぇな」
そう言うと自分の背中に回った夢主の手首を掴んで力を込めた。
無理矢理、体を引き剥がす。
「ぁっ……」
剥がれた夢主は悲しそうな顔で原田を見ながら仰け反った。勢い余り、二人の体が傾く。
体の重みのまま倒れた夢主は、まるで原田に押し倒されたような姿で畳に背を預けた。
晒を外して上半身何も身に纏わぬ男が、酔い乱れた女を組み敷いている。不意に崩れた姿勢、着物の裾が割れて覗くしなやかな足。
原田は一瞬、裸の身で女を押し倒した錯覚に陥ってしまった。
「わっ、す、すまっ……」
「夢主、夢主どこだ!原田さん、夢主を見かけませんでしたか」
原田が謝って起き上がろうとした時、斎藤の手により勢い良く障子が開けられた。
これ以上無いほど見事な最悪の瞬間だ。
顔をしかめて驚く斎藤、共に夢主を探していた沖田も部屋の様子に驚いている。
一気に傾け、最後の酒を呑み干す。
「はぁ……おぃしかったぁ……はらださん、ありがとぅ……ございまぁす……」
夢主の体が俄かに揺れ始めた。
今なら斎藤が心配する気持ちが良く分かる。原田は驚いて手を伸ばした。
「ははっ、斎藤も大変だなこりゃ。じゃあ部屋に戻れよって、一人で歩けねぇな。連れてってやるか?」
「ぅ~ん……はらださんが……つれてって……くださぃ……」
投げやりに甘える言い草に原田はやれやれと溜め息を吐いて、それでも可愛い奴だと身を寄せた。
夢主はもう一度目の前に現れた原田の腹に気付き、手を伸ばした。
「ふふふ~……いちもんじぃー……いち……いーーち……」
再び腹の傷をなぞって遊び出す。
原田が擽ったがるのが余程面白かったのだ。
くすくす笑い目を伏せて男の肌で遊ぶ姿がいやに色っぽい。
「おぃおいっ、や、やめろっ、くくっ、こら夢主っ!」
息が掛かる距離で甘えた声を聞かされ、滑らかな女の肌を感じさせられて、流石の原田も己の中で集まる熱を感じ始めた。
「本当に離れてくれよ、夢主」
困惑の声で窘めた。
だが夢主は離れず、虚ろな目でなにやら呟き出した。
「さいと~さんのおなかにも……きずがありましたよぉ……でも……せなかは……きれぇいで……」
「え?あぁ、部屋で着替える時に見たのか、確かにそんな感じだったな……って、おい!」
夢主が突然目を閉じて原田の腹にしがみ付いて来た。
「さいろ~さんのぉなかも……ぁったかぃのかなぁ……」
「おっ、おいおい、俺は原田だぞ、夢主、斎藤じゃねぇぞ」
戸惑いながら夢主を引き剥がそうと肩を押すが、しっかり絡みついた腕は離れない。
「参ったなこりゃ……夢主、ちょっとすまねぇな」
そう言うと自分の背中に回った夢主の手首を掴んで力を込めた。
無理矢理、体を引き剥がす。
「ぁっ……」
剥がれた夢主は悲しそうな顔で原田を見ながら仰け反った。勢い余り、二人の体が傾く。
体の重みのまま倒れた夢主は、まるで原田に押し倒されたような姿で畳に背を預けた。
晒を外して上半身何も身に纏わぬ男が、酔い乱れた女を組み敷いている。不意に崩れた姿勢、着物の裾が割れて覗くしなやかな足。
原田は一瞬、裸の身で女を押し倒した錯覚に陥ってしまった。
「わっ、す、すまっ……」
「夢主、夢主どこだ!原田さん、夢主を見かけませんでしたか」
原田が謝って起き上がろうとした時、斎藤の手により勢い良く障子が開けられた。
これ以上無いほど見事な最悪の瞬間だ。
顔をしかめて驚く斎藤、共に夢主を探していた沖田も部屋の様子に驚いている。