22.見定め事と中途半端な君
夢主名前設定
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夢主は珍しく斎藤が酔って頭痛を訴えていると誤解した。
だが沖田も苦笑いをしながら「ごめんなさい」と言うので、何事かと首を傾げる。
「あの……わたし……なにか、しつれいがありましたか……」
悲しそうに眉を寄せる。
無論そうではないのだが、二人は夢主の顔を見られなかった。
酔いに染まった甘い声に切ない感情が加わり、男にとっては耐え難い響きとなった。体の中で急激に熱が高まり、理性を縛り上げられるような感覚を得る。
とても目を合わせられなかった。
「ごめんなさい……せっかくおさけ……よういしていただいたのに……」
しゅんと猪口を戻す夢主。
泣き出しそうな声に二人は「違う」とばかりに顔を上げた。
「すまん、そうじゃない。今日は俺達の負けだ。まぁ……そういう事だ」
だからそんな顔をするなと自嘲気味にフッと笑って斎藤が言った。
「どういぅ……ことですか」
またしても首を傾げる夢主。沖田もくくっと自分を笑った。
「すみません、夢主ちゃんが余りにも可愛くて……酔っていく姿が……可愛くて。僕達これ以上は……」
意味ありげに言葉を濁した。
いつもの優しい沖田に変わりないが、目付きは少し男のそれに近付いていた。
流石の夢主も二人の異変に気が付いた。
まかさ自分の酔い進む姿で……
思うと恥ずかしさと不思議な気持ちで一杯になる。
……ころっと寝てしまうと何とも無いのに……男の人って不思議……
男の目をした二人を眺め、夢主はぼぉっと考えた。
このままここにいてはいけない気がする。
「えぇっと……じゃぁあたし……そとでよいを、さまして……くるので……おふたりでおさけ、すすめてくださぃ……」
夢主はふわっと立ち上がろうとした。
だが完全に立ち上がるより早く、厳しい声で止められた。
「駄目だ!離れるな、ここにいろ!」
「ふぁ……」
斎藤の剣幕に吃驚して、夢主はへたりと座り込んだ。
一人で動けるものの意識は半分酔っている。目元も口元も弛んで色を帯びて、声も仕草も煽情的。とても一人で外になど出せなかった。
「そんな姿で外に出るな……しかも一人で、危ないぞ」
「はぃ……」
いつもの落ち着いた調子を取り戻した斎藤に宥められ、夢主は大人しく応じた。
しかし酒を取り上げられてすっかり手持ち無沙汰だ。
する事が無くなった夢主は二人を交互に観察する事にした。
今まで自分が見られていたのだから構わないだろう。所が二人とも目が合わない。目を合わせることを避けられていた。
理由は分かるがつまらない……というより不満が湧いてきた。
だが沖田も苦笑いをしながら「ごめんなさい」と言うので、何事かと首を傾げる。
「あの……わたし……なにか、しつれいがありましたか……」
悲しそうに眉を寄せる。
無論そうではないのだが、二人は夢主の顔を見られなかった。
酔いに染まった甘い声に切ない感情が加わり、男にとっては耐え難い響きとなった。体の中で急激に熱が高まり、理性を縛り上げられるような感覚を得る。
とても目を合わせられなかった。
「ごめんなさい……せっかくおさけ……よういしていただいたのに……」
しゅんと猪口を戻す夢主。
泣き出しそうな声に二人は「違う」とばかりに顔を上げた。
「すまん、そうじゃない。今日は俺達の負けだ。まぁ……そういう事だ」
だからそんな顔をするなと自嘲気味にフッと笑って斎藤が言った。
「どういぅ……ことですか」
またしても首を傾げる夢主。沖田もくくっと自分を笑った。
「すみません、夢主ちゃんが余りにも可愛くて……酔っていく姿が……可愛くて。僕達これ以上は……」
意味ありげに言葉を濁した。
いつもの優しい沖田に変わりないが、目付きは少し男のそれに近付いていた。
流石の夢主も二人の異変に気が付いた。
まかさ自分の酔い進む姿で……
思うと恥ずかしさと不思議な気持ちで一杯になる。
……ころっと寝てしまうと何とも無いのに……男の人って不思議……
男の目をした二人を眺め、夢主はぼぉっと考えた。
このままここにいてはいけない気がする。
「えぇっと……じゃぁあたし……そとでよいを、さまして……くるので……おふたりでおさけ、すすめてくださぃ……」
夢主はふわっと立ち上がろうとした。
だが完全に立ち上がるより早く、厳しい声で止められた。
「駄目だ!離れるな、ここにいろ!」
「ふぁ……」
斎藤の剣幕に吃驚して、夢主はへたりと座り込んだ。
一人で動けるものの意識は半分酔っている。目元も口元も弛んで色を帯びて、声も仕草も煽情的。とても一人で外になど出せなかった。
「そんな姿で外に出るな……しかも一人で、危ないぞ」
「はぃ……」
いつもの落ち着いた調子を取り戻した斎藤に宥められ、夢主は大人しく応じた。
しかし酒を取り上げられてすっかり手持ち無沙汰だ。
する事が無くなった夢主は二人を交互に観察する事にした。
今まで自分が見られていたのだから構わないだろう。所が二人とも目が合わない。目を合わせることを避けられていた。
理由は分かるがつまらない……というより不満が湧いてきた。