22.見定め事と中途半端な君
夢主名前設定
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……人が酔う姿を見て楽しいなんて、男の"さが"ってやつなのかな……
ぼんやり考えてみれば、そんな下らない事でと、考えれば考える程そんな男の性が愛おしく感じられた。
斎藤と沖田に取ってみれば単なる他人の酔い姿ではなく、気になる女である夢主が酔っていく姿だから興味をそそられるのだが。
男二人はいつもの調子で手酌をどんどん繰り返す。
夢主は一人のんびり呑んでいたが、猪口が空になるたび斎藤と沖田が交互に酒を注いでくれた。
酒を呑む時は毎度沖田が多弁になる。
今日も沖田の話に斎藤と夢主が相槌を打ったり笑っては時が過ぎて行った。
弱い酒ながら酒が進むと夢主の頬は色づき、徐々に赤みが増していく。
それと共に頬が緩み目元がよりにこやかになっていった。
「どぅしましたか……」
時折目が合う夢主はそう言っては微笑んで俄かに首を傾げるのだが、その仕草が二人にとってこの上なく情欲をそそられる仕草であった。
……あぁ、いかん……
目を逸らすがどうしても気になり、酔い始めた夢主をついつい目に捉えてしまう。
「ね、さいとうさん、おきたさん」
話の折に不意に名を呼ばれると心臓が跳ね上がる。
普段は何でもない事さえ、酒が入った夢主に掛かると婀娜やかに感じてしまう。
仕草がしどけなく変わり見ていられない。
これまでも酒に酔う姿は見てきたが、ゆっくり酔う事がこれほど危険だとは思いもよらなかった。
斎藤は己らの為に酒を止めようとした。
「夢主、大丈夫か。そろそろ止めてもいいぞ」
「そぅですか……でもまだ、へぃきそうですよ……」
夢主は酔うと言葉が遅くなる。そのうち呂律が回らなくなるが、今はまだそこまでではない。
しかし顔はかなり上気している。すっかり染まった頬に潤んだ瞳、男にとっては危険な表情だ。
ゆるゆると喋る夢主の甘い声が絡みつき、耳から脳髄へと届いて二人を男の淀みに誘い込んでいく。
「すまん、夢主……今日はここまでだ」
そう言う斎藤は自らの額に指を突き立て、夢主に向かっては反対の手の平を向けた。
これで止めてくれと手で示していた。
ぼんやり考えてみれば、そんな下らない事でと、考えれば考える程そんな男の性が愛おしく感じられた。
斎藤と沖田に取ってみれば単なる他人の酔い姿ではなく、気になる女である夢主が酔っていく姿だから興味をそそられるのだが。
男二人はいつもの調子で手酌をどんどん繰り返す。
夢主は一人のんびり呑んでいたが、猪口が空になるたび斎藤と沖田が交互に酒を注いでくれた。
酒を呑む時は毎度沖田が多弁になる。
今日も沖田の話に斎藤と夢主が相槌を打ったり笑っては時が過ぎて行った。
弱い酒ながら酒が進むと夢主の頬は色づき、徐々に赤みが増していく。
それと共に頬が緩み目元がよりにこやかになっていった。
「どぅしましたか……」
時折目が合う夢主はそう言っては微笑んで俄かに首を傾げるのだが、その仕草が二人にとってこの上なく情欲をそそられる仕草であった。
……あぁ、いかん……
目を逸らすがどうしても気になり、酔い始めた夢主をついつい目に捉えてしまう。
「ね、さいとうさん、おきたさん」
話の折に不意に名を呼ばれると心臓が跳ね上がる。
普段は何でもない事さえ、酒が入った夢主に掛かると婀娜やかに感じてしまう。
仕草がしどけなく変わり見ていられない。
これまでも酒に酔う姿は見てきたが、ゆっくり酔う事がこれほど危険だとは思いもよらなかった。
斎藤は己らの為に酒を止めようとした。
「夢主、大丈夫か。そろそろ止めてもいいぞ」
「そぅですか……でもまだ、へぃきそうですよ……」
夢主は酔うと言葉が遅くなる。そのうち呂律が回らなくなるが、今はまだそこまでではない。
しかし顔はかなり上気している。すっかり染まった頬に潤んだ瞳、男にとっては危険な表情だ。
ゆるゆると喋る夢主の甘い声が絡みつき、耳から脳髄へと届いて二人を男の淀みに誘い込んでいく。
「すまん、夢主……今日はここまでだ」
そう言う斎藤は自らの額に指を突き立て、夢主に向かっては反対の手の平を向けた。
これで止めてくれと手で示していた。