22.見定め事と中途半端な君
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ちらりと沖田を見た。先日の反応を確認しなければと思ったのだ。
「沖田さんは……ご存知なのですか、その……」
くっと言葉に詰まる。もし勘違いなら辛い思いをさせてしまう。
口を噤んでしまった夢主を見て、沖田が伏せた顔を覗き込んできた。
「夢主ちゃん、労咳のことでしょ。知ってますよ」
ずきん・・・体の奥で音が鳴った。
沖田は動揺の影も無く夢主に言い切った。
普段はおどけていても、こんな時は気骨ある大人の男。揺らいだ姿を見せて、自分の大事な人を悲しませはしない。
「いつから……」
「いつからかは……」
沖田は天井を見上げる仕草で考えるふりをした。
あの夜の遣り取りを聞いたのは内緒にしておきたい。泣き崩れた姿を晒したなど悟られたくないはず。
「忘れちゃいましたね、あはははっ。何でかな、元々うちは労咳の家系なんです。それに夢主ちゃん優しいから僕の体をやけに気に掛けてくれて、それでもしかして……と。先日帰り道にも聞いてくれたでしょ、あの時に確信したんだよ」
申し訳なさそうに悲しい顔を見せる夢主に沖田は穏やかな顔で微笑みかけた。
「大丈夫、気にして無いといったら嘘になるけど、覚悟は出来ています。それに」
夢主が顔を上げるのを確認して続けた。
優しく宥めるように、君が悲しむ必要はないと語り掛ける。
「夢主ちゃんが生きる機会をくれたんだと思っています。だから、これから、僕に力を貸してくれませんか」
「え……」
まさか力になってくれと言われるとは夢にも思わなかった。
いつも頼っているのは自分で、自分が沖田や斎藤の力になれるなど。
「わ、私に出来る事があれば……」
「ありがとうございます」
礼を言う顔は晴れ晴れしい。
そして沖田は斎藤に目配せをして更に言葉を紡いだ。
「僕の、本来の歳を教えてもらえませんか」
「えっ……」
「いつまで……生きられるのか、その齢を」
「沖田さんは……ご存知なのですか、その……」
くっと言葉に詰まる。もし勘違いなら辛い思いをさせてしまう。
口を噤んでしまった夢主を見て、沖田が伏せた顔を覗き込んできた。
「夢主ちゃん、労咳のことでしょ。知ってますよ」
ずきん・・・体の奥で音が鳴った。
沖田は動揺の影も無く夢主に言い切った。
普段はおどけていても、こんな時は気骨ある大人の男。揺らいだ姿を見せて、自分の大事な人を悲しませはしない。
「いつから……」
「いつからかは……」
沖田は天井を見上げる仕草で考えるふりをした。
あの夜の遣り取りを聞いたのは内緒にしておきたい。泣き崩れた姿を晒したなど悟られたくないはず。
「忘れちゃいましたね、あはははっ。何でかな、元々うちは労咳の家系なんです。それに夢主ちゃん優しいから僕の体をやけに気に掛けてくれて、それでもしかして……と。先日帰り道にも聞いてくれたでしょ、あの時に確信したんだよ」
申し訳なさそうに悲しい顔を見せる夢主に沖田は穏やかな顔で微笑みかけた。
「大丈夫、気にして無いといったら嘘になるけど、覚悟は出来ています。それに」
夢主が顔を上げるのを確認して続けた。
優しく宥めるように、君が悲しむ必要はないと語り掛ける。
「夢主ちゃんが生きる機会をくれたんだと思っています。だから、これから、僕に力を貸してくれませんか」
「え……」
まさか力になってくれと言われるとは夢にも思わなかった。
いつも頼っているのは自分で、自分が沖田や斎藤の力になれるなど。
「わ、私に出来る事があれば……」
「ありがとうございます」
礼を言う顔は晴れ晴れしい。
そして沖田は斎藤に目配せをして更に言葉を紡いだ。
「僕の、本来の歳を教えてもらえませんか」
「えっ……」
「いつまで……生きられるのか、その齢を」