22.見定め事と中途半端な君
夢主名前設定
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「次にあの料亭だ。あそこは一体なんだ」
こそこそと怪しすぎる夢主の行動に二人も聞かずにいられなかった。
「あそこは……」
確か斎藤は最後まで葵屋に直接関わる事は無かったはず……夢主は再び記憶を確かめた。
江戸城を護る御庭番衆なら新選組と同じ側であるはず。
「江戸城……御庭番衆の方々が身を潜めて待機している場所です。京都に於ける拠点と言えばいいでしょうか……」
「成る程、それは確認しておきたくなる場所だな」
「はぃ……。でもあの方達は命令が下るまで自らの判断では一切動かないと思いますから……こちらからどうこうとは出来ないかと……」
「無論承知だ」
「こんな難しい話を僕なんかが聞いちゃって良かったのかな。今更ながら驚きました、あははっ」
沖田は事の大きさに苦笑いしている。
「さて、土方さんに告げられるのは、赤髪と殺り合う日が来る、それぐらいか」
「そうですね~!ややこし過ぎて策士の土方さんにはとても言えませんね。きっと欲しいのはもぉーっと細かい情報でしょう、あの人は。でも一戦交える事が出来るって情報だけで満足なんじゃないですか」
だろうな、と斎藤も頷いた。
夢主を託されると共に、情報の管理も任されている。
土方は自分で放った餌の紐は全て手繰りたがる。手に入れた情報は一つ残らず吟味する。
だが夢主からの情報は本来ないものと割り切っている節がある。
斎藤はそんな土方に一目置いていた。今回の件も交戦の確定だけで報告は十分。
「他に何か告げておく事はあるか」
斎藤に聞かれ歴史の流れを辿ってみた。
今は秋……恐らく来年の蒸し暑い頃、あの大事件が起こる。新選組の名を世間に知らしめ、いわゆる黄金期を迎えるきっかけとなる事件。
しかし今それを言うのは躊躇われる。
「お正月っていうんでしょうか……確か将軍様の警護のお仕事がありますよ……」
「えぇっ!それって凄いじゃありませんか!」
「ほぉ、面白いな。楽しみに待つとしよう」
沖田は大いに驚き、斎藤も少なからず驚いている。
斎藤の言う面白いは警護に関してではなく、夢主からまた大きな予告が聞けたからである。
当たるか外れるか、またしても楽しみと言った所だ。外れた所で咎める気は無いのだが。
「あ、あの……私もお聞きしたい事があるんです……」
こそこそと怪しすぎる夢主の行動に二人も聞かずにいられなかった。
「あそこは……」
確か斎藤は最後まで葵屋に直接関わる事は無かったはず……夢主は再び記憶を確かめた。
江戸城を護る御庭番衆なら新選組と同じ側であるはず。
「江戸城……御庭番衆の方々が身を潜めて待機している場所です。京都に於ける拠点と言えばいいでしょうか……」
「成る程、それは確認しておきたくなる場所だな」
「はぃ……。でもあの方達は命令が下るまで自らの判断では一切動かないと思いますから……こちらからどうこうとは出来ないかと……」
「無論承知だ」
「こんな難しい話を僕なんかが聞いちゃって良かったのかな。今更ながら驚きました、あははっ」
沖田は事の大きさに苦笑いしている。
「さて、土方さんに告げられるのは、赤髪と殺り合う日が来る、それぐらいか」
「そうですね~!ややこし過ぎて策士の土方さんにはとても言えませんね。きっと欲しいのはもぉーっと細かい情報でしょう、あの人は。でも一戦交える事が出来るって情報だけで満足なんじゃないですか」
だろうな、と斎藤も頷いた。
夢主を託されると共に、情報の管理も任されている。
土方は自分で放った餌の紐は全て手繰りたがる。手に入れた情報は一つ残らず吟味する。
だが夢主からの情報は本来ないものと割り切っている節がある。
斎藤はそんな土方に一目置いていた。今回の件も交戦の確定だけで報告は十分。
「他に何か告げておく事はあるか」
斎藤に聞かれ歴史の流れを辿ってみた。
今は秋……恐らく来年の蒸し暑い頃、あの大事件が起こる。新選組の名を世間に知らしめ、いわゆる黄金期を迎えるきっかけとなる事件。
しかし今それを言うのは躊躇われる。
「お正月っていうんでしょうか……確か将軍様の警護のお仕事がありますよ……」
「えぇっ!それって凄いじゃありませんか!」
「ほぉ、面白いな。楽しみに待つとしよう」
沖田は大いに驚き、斎藤も少なからず驚いている。
斎藤の言う面白いは警護に関してではなく、夢主からまた大きな予告が聞けたからである。
当たるか外れるか、またしても楽しみと言った所だ。外れた所で咎める気は無いのだが。
「あ、あの……私もお聞きしたい事があるんです……」