22.見定め事と中途半端な君
夢主名前設定
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新選組の屯所では幹部会議に斬殺事件、人斬りの話が度々上がっていた。
「必ず夜の犯行だ。証拠も残さず手際の良さからも単独じゃねぇ。検分役がしっかり付いてるはずだ」
「全く目撃情報が無いのが気にくわねぇな」
「それだけ用意周到な連中なのでしょう……」
「大元の目星は付いているらしい。幕府側も人斬りに対抗すべく人斬りを送っているらしい」
「俺達の出番は無しってか!」
「いずれ俺達の力が必要な時がやってくるさ。そのうち必ず身元が割れ、表に出て来る。その時は俺達の出番だ」
赤い髪……それだけを聞いているが日中、赤い髪の男を見る事はなかった。
そして夜の町でも同様に、姿を掴めずにいた。
市中見物から数日後、確認すべき件が多々あると判断され、夢主は斎藤らと共に休息所へ行く事になった。
休息所は屯所から然程遠くないが、細かく道を曲がって進むため尾行を巻きやすく、簡単に覚えられる道でもない。
「着いたぞ」
外を出歩く時は必ず斎藤が先導した。大きな背に隠れるように夢主が歩き、その隣に沖田が張り付き警護するのだ。
到着までの道中、夢主は黙っていたが気になる事があった。
「斎藤さん、その手のものは……」
「あぁ?酒に決まっているだろ」
見れば分かります……とばかりに夢主は顔をしかめた。
大きくは無いが、酒瓶が斎藤の手にぶら下がっていた。
もし斬り合いになっていたらどうしたのだろう、不安の目で見ていた。
「あははは!まぁ気にしないで下さい!まずは真面目にちゃんとお話しますから、ね」
沖田も酒を楽しみにしているらしい。
全く新選組の人達って……そうは思うがこの時代の男は皆こんなものかもしれないと、半ば諦めていた。
休息所の部屋に上がると酒瓶を脇へおき、早速斎藤が話を切り出した。
「赤髪の人斬りの件だがお前、知っているな。どこまで知っている」
「ぇえと……」
どこまで話して良いのか、もし居場所の目星を話してしまえば見つかってしまうかもしれない。
御用改めで幹部達に囲まれたら如何に彼でも無事では済むまい。
斎藤、沖田、永倉と剣を交えいずれも決着がつかなかったと語っていたのだから……。
「必ず夜の犯行だ。証拠も残さず手際の良さからも単独じゃねぇ。検分役がしっかり付いてるはずだ」
「全く目撃情報が無いのが気にくわねぇな」
「それだけ用意周到な連中なのでしょう……」
「大元の目星は付いているらしい。幕府側も人斬りに対抗すべく人斬りを送っているらしい」
「俺達の出番は無しってか!」
「いずれ俺達の力が必要な時がやってくるさ。そのうち必ず身元が割れ、表に出て来る。その時は俺達の出番だ」
赤い髪……それだけを聞いているが日中、赤い髪の男を見る事はなかった。
そして夜の町でも同様に、姿を掴めずにいた。
市中見物から数日後、確認すべき件が多々あると判断され、夢主は斎藤らと共に休息所へ行く事になった。
休息所は屯所から然程遠くないが、細かく道を曲がって進むため尾行を巻きやすく、簡単に覚えられる道でもない。
「着いたぞ」
外を出歩く時は必ず斎藤が先導した。大きな背に隠れるように夢主が歩き、その隣に沖田が張り付き警護するのだ。
到着までの道中、夢主は黙っていたが気になる事があった。
「斎藤さん、その手のものは……」
「あぁ?酒に決まっているだろ」
見れば分かります……とばかりに夢主は顔をしかめた。
大きくは無いが、酒瓶が斎藤の手にぶら下がっていた。
もし斬り合いになっていたらどうしたのだろう、不安の目で見ていた。
「あははは!まぁ気にしないで下さい!まずは真面目にちゃんとお話しますから、ね」
沖田も酒を楽しみにしているらしい。
全く新選組の人達って……そうは思うがこの時代の男は皆こんなものかもしれないと、半ば諦めていた。
休息所の部屋に上がると酒瓶を脇へおき、早速斎藤が話を切り出した。
「赤髪の人斬りの件だがお前、知っているな。どこまで知っている」
「ぇえと……」
どこまで話して良いのか、もし居場所の目星を話してしまえば見つかってしまうかもしれない。
御用改めで幹部達に囲まれたら如何に彼でも無事では済むまい。
斎藤、沖田、永倉と剣を交えいずれも決着がつかなかったと語っていたのだから……。