20.銀の星、金の月
夢主名前設定
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湯屋に入る時は三人一緒だったが、夢主が出てくるとやはり二人が揃って待っていた。
新選組の習性か、湯屋を背に通りを監視していた。
「いつもお待たせして……すみません」
「あぁ、おかえりなさい!湯上りの夢主ちゃんを待つなんて幸せな時間、全く苦になりませんよ!」
「はっ……はぃ……」
沖田は意外と歯の浮く言葉を堂々と述べる。
聞く側は思わず顔を赤らめてしまう。湯で色付いた顔が更に色味を増した。
「フッ、いい顔してるぞ」
恥じらいで染まる顔を揶揄う斎藤も、風呂上りでさっぱりしているのか涼しげな顔立ちだ。
「さぁ、冷える前に帰るぞ、ほら」
そう言うと自分の羽織りを一枚、夢主に渡した。
「えぇっ……いいんですか……剣客さんがこんな事しちゃっても……」
よく分からないが武士、侍、剣客の類が女に羽織を渡すとは予想外の行動だ。
未来の人でもなかなかしないよ……
夢主の鼓動が速まり、顔が一段と赤くなる。
「女のほうが冷える」
「ぁっ……ありがとうございます」
大人しく斎藤の好意に甘え、大きな大きな羽織りを着物の上に纏った。
本当に良いのですかと見上げれば、斎藤は一瞬満足そうに目じりを細めた気がした。
「う~ん悔しいけれど斎藤さんの羽織の方が大きいから、夢主ちゃんの体を温めてくれますからね。今日の所は譲ってあげます」
沖田が斎藤に文句をつけて、やいやい始まるのかと思ったが、今は大人しく斎藤の羽織に包まれる夢主を見守っている。
丸一日、二人の温かさを感じてばかり。
本当に温かい……夢主はぎゅぅと自らの腕を抱きしめた。
「今日は……本当にありがとうございました、とっても楽しかったです」
歩きながら二人に礼を告げた。
感謝してもしきれない、嬉しさを伝えたい。
初めての市中見物は刺激がいっぱいで、贈り物まで頂いた。
二人への感謝の想いを募らせていると、冷たい風がすぅ……と吹き抜けて顔を擽った。夕暮れが迫っていた。
「本当にまた……こうして歩きたいです。……最近冷えますけど、沖田さん風邪とか引いてませんか。咳、とか……」
ふと目が合い、あぁ心配してくれているのだな……、沖田は夢主の優しさを感じて微笑んだ。
「大丈夫ですよ、熱も、咳も、ありません。胸の痛みも……ね」
まるで知っているかのような物言いに、夢主はハッと目を大きく開いた。
沖田はただにっこり笑っている。
「さーぁ、帰ったら晩ご飯!壬生菜いーっぱい食べますからね!」
「は、はいっ!いっぱい食べてくださいね!」
嬉しそうに返事をする夢主。斎藤もフフンと笑っていた。
新選組の習性か、湯屋を背に通りを監視していた。
「いつもお待たせして……すみません」
「あぁ、おかえりなさい!湯上りの夢主ちゃんを待つなんて幸せな時間、全く苦になりませんよ!」
「はっ……はぃ……」
沖田は意外と歯の浮く言葉を堂々と述べる。
聞く側は思わず顔を赤らめてしまう。湯で色付いた顔が更に色味を増した。
「フッ、いい顔してるぞ」
恥じらいで染まる顔を揶揄う斎藤も、風呂上りでさっぱりしているのか涼しげな顔立ちだ。
「さぁ、冷える前に帰るぞ、ほら」
そう言うと自分の羽織りを一枚、夢主に渡した。
「えぇっ……いいんですか……剣客さんがこんな事しちゃっても……」
よく分からないが武士、侍、剣客の類が女に羽織を渡すとは予想外の行動だ。
未来の人でもなかなかしないよ……
夢主の鼓動が速まり、顔が一段と赤くなる。
「女のほうが冷える」
「ぁっ……ありがとうございます」
大人しく斎藤の好意に甘え、大きな大きな羽織りを着物の上に纏った。
本当に良いのですかと見上げれば、斎藤は一瞬満足そうに目じりを細めた気がした。
「う~ん悔しいけれど斎藤さんの羽織の方が大きいから、夢主ちゃんの体を温めてくれますからね。今日の所は譲ってあげます」
沖田が斎藤に文句をつけて、やいやい始まるのかと思ったが、今は大人しく斎藤の羽織に包まれる夢主を見守っている。
丸一日、二人の温かさを感じてばかり。
本当に温かい……夢主はぎゅぅと自らの腕を抱きしめた。
「今日は……本当にありがとうございました、とっても楽しかったです」
歩きながら二人に礼を告げた。
感謝してもしきれない、嬉しさを伝えたい。
初めての市中見物は刺激がいっぱいで、贈り物まで頂いた。
二人への感謝の想いを募らせていると、冷たい風がすぅ……と吹き抜けて顔を擽った。夕暮れが迫っていた。
「本当にまた……こうして歩きたいです。……最近冷えますけど、沖田さん風邪とか引いてませんか。咳、とか……」
ふと目が合い、あぁ心配してくれているのだな……、沖田は夢主の優しさを感じて微笑んだ。
「大丈夫ですよ、熱も、咳も、ありません。胸の痛みも……ね」
まるで知っているかのような物言いに、夢主はハッと目を大きく開いた。
沖田はただにっこり笑っている。
「さーぁ、帰ったら晩ご飯!壬生菜いーっぱい食べますからね!」
「は、はいっ!いっぱい食べてくださいね!」
嬉しそうに返事をする夢主。斎藤もフフンと笑っていた。