20.銀の星、金の月
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「えぇと……」
店先には小さな紅入れが沢山並んでいる。
櫛屋と同じく彩り鮮やかな物から品のある落ち着いた品まで多様な品揃えだ。
悩む夢主の横で沖田も嬉しそうに紅入れを眺めている。
「どれも可愛いです、えぇ……っと、あの」
「ん?どうしました?」
「あの……沖田さんに選んでもらってもいいですか」
「僕が、選んでもいいんですか」
沖田は躊躇して聞き返した。嬉しい頼みだが女物を選ぶのはあまり得意ではない。
姉に贈り物をしたことはあるが身内に贈るのとは訳が違う。
「はい、是非お願いします」
「わ、分かりました」
そこまで言ってくれるならと、にこり微笑んで真剣に紅入れを見比べ始めた。
人目もはばからず店先で唸りながら数々の品を眺める。暫く考えた後、一つの紅入れを手に取った。
「うん、これがいいな!」
「ゎ……可愛いぃ……」
黒い漆に貝でも使っているのだろうか、虹色に輝く大きな蝶があしらわれている。
蝶の周りを囲むように小さな花々も描かれ、小さいながらも見栄えのする一品だ。
「沖田さん、凄く可愛いです!ありがとうざいます」
「気に入ってくれましたか、良かった!」
「はい、ふふっ」
一生懸命見立ててくれた沖田に感謝して礼を述べた。
懸命に何が似合うかと腕組みして悩む姿はとても一流の剣客には見えなかった。
その姿が自分の為にと思うと、思わず笑ってしまった。
斎藤は良かったなとばかりに見守っている。
鏡は屯所に使っていない物があると斎藤に知らされ、夢主も遠慮したので買わなかった。
「今度、その紅を付けてみて下さいね」
「はっ……はい」
買って貰ったからにはそうなのだろうが、鮮やかな紅が自分に似合うのかと俄かに不安になる。
今までに付けたことの無い色。自分には過ぎた艶めいた色に思えてしまう。
そんな夢主の不安をよそに、沖田は楽しみだと嬉しそうにしている。
店先には小さな紅入れが沢山並んでいる。
櫛屋と同じく彩り鮮やかな物から品のある落ち着いた品まで多様な品揃えだ。
悩む夢主の横で沖田も嬉しそうに紅入れを眺めている。
「どれも可愛いです、えぇ……っと、あの」
「ん?どうしました?」
「あの……沖田さんに選んでもらってもいいですか」
「僕が、選んでもいいんですか」
沖田は躊躇して聞き返した。嬉しい頼みだが女物を選ぶのはあまり得意ではない。
姉に贈り物をしたことはあるが身内に贈るのとは訳が違う。
「はい、是非お願いします」
「わ、分かりました」
そこまで言ってくれるならと、にこり微笑んで真剣に紅入れを見比べ始めた。
人目もはばからず店先で唸りながら数々の品を眺める。暫く考えた後、一つの紅入れを手に取った。
「うん、これがいいな!」
「ゎ……可愛いぃ……」
黒い漆に貝でも使っているのだろうか、虹色に輝く大きな蝶があしらわれている。
蝶の周りを囲むように小さな花々も描かれ、小さいながらも見栄えのする一品だ。
「沖田さん、凄く可愛いです!ありがとうざいます」
「気に入ってくれましたか、良かった!」
「はい、ふふっ」
一生懸命見立ててくれた沖田に感謝して礼を述べた。
懸命に何が似合うかと腕組みして悩む姿はとても一流の剣客には見えなかった。
その姿が自分の為にと思うと、思わず笑ってしまった。
斎藤は良かったなとばかりに見守っている。
鏡は屯所に使っていない物があると斎藤に知らされ、夢主も遠慮したので買わなかった。
「今度、その紅を付けてみて下さいね」
「はっ……はい」
買って貰ったからにはそうなのだろうが、鮮やかな紅が自分に似合うのかと俄かに不安になる。
今までに付けたことの無い色。自分には過ぎた艶めいた色に思えてしまう。
そんな夢主の不安をよそに、沖田は楽しみだと嬉しそうにしている。