18.湯屋時
夢主名前設定
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「そぉか。素敵とか綺麗とか……昔は言われるの嫌だったが。お前に言われるんなら、いいかもな」
ポンっと頭に手を置かれ、夢主は不覚にもドキリと痺れてしてしまった。
「またいつか、俺に抱かれてくれねぇか」
「え……」
胸の奥が騒ぐ間に変なことを言われ、頭の中が真っ白になってしまった。
すると土方の手がゆっくり、するりと、夢主の頬へ動いた。
「前にも言っただろ、ずっと思ってんだよ。……本当にすまなかったと思っててよ……」
頬に手を添えられ、土方らしからぬとても弱々しい小さな声でそんな謝罪をされて、夢主はもう動けなくなってしまった。
「……その、乱暴にしちまった事……もっと優しくしてやればって……ずっと後悔してるんだぜ……嫌がってんのにしちまって……すまなかったな」
夕陽のおかげで真っ赤な顔が隠れているのだけが救いだ。
土方の後悔の念と申し訳なさが溢れて伝わってくる。
その伝わる想いを感じ、湧き上がる気持ちに恥ずかしさが混じり、目じりに涙が溜まってきた。
「もぅ……怒っていませんから……そんな事、言わないで下さい……」
精一杯の言葉を返した。このままだと空気に飲まれ、土方の胸に飛び込んでしまいそうだ。
夢主は頬にある手を除けて、土方を見上げた。
「もぅ、大丈夫です」
まるで今まで犯してきた罪を全てを許してくれるような、慈しみに満ちた笑顔だった。
お前こそずるいんだよ、そんな綺麗な笑顔をしやがって……
清廉な微笑みに心奪われて目を見開いた土方だが、突然いつもの土方節に戻って声を張った。
「ったくよぉ、そんな可愛い笑顔してくれてんじゃねぇよ!」
突然の変化に夢主も狼狽える。
「ぇ?はぃ、すみませ……」
「このまま、ぶちゅーーっと押し倒してやりてぇとこだが、この状況じゃぁそーもいかねぇしなぁ!!」
おどけて見せる土方の目線につられて後ろを振り返ると、道端の木や土手に隠れた一番隊と三番隊の男達がわんさか目に入った。
「ぁああ!斎藤さん!沖田さん!」
「あはははは~ついにばれちゃいましたね!」
笑って羽織を翻す沖田と、すぐ傍に斎藤も立っていた。
「い、いつからそこに!」
「ずるいとか~、綺麗とかぁ?まぁあの辺から大体っていうか、ほとんど全部聞いちゃいましたね~!」
沖田はからからと笑って見せた。
恥ずかしさの余り夢主は倒れそうだった。
辺りはどんどん暗くなり、溜まった涙や染まった頬は見えていない。それだけがせめてもの救いだった。
……初めてがどうとか……変なこと言わなくてよかった……!
夢主は鼓動の激しい胸に手を当て、落ち着けようと深い呼吸を繰り返した。
斎藤は皆の様子をやれやれと言った顔で見守っている。
ポンっと頭に手を置かれ、夢主は不覚にもドキリと痺れてしてしまった。
「またいつか、俺に抱かれてくれねぇか」
「え……」
胸の奥が騒ぐ間に変なことを言われ、頭の中が真っ白になってしまった。
すると土方の手がゆっくり、するりと、夢主の頬へ動いた。
「前にも言っただろ、ずっと思ってんだよ。……本当にすまなかったと思っててよ……」
頬に手を添えられ、土方らしからぬとても弱々しい小さな声でそんな謝罪をされて、夢主はもう動けなくなってしまった。
「……その、乱暴にしちまった事……もっと優しくしてやればって……ずっと後悔してるんだぜ……嫌がってんのにしちまって……すまなかったな」
夕陽のおかげで真っ赤な顔が隠れているのだけが救いだ。
土方の後悔の念と申し訳なさが溢れて伝わってくる。
その伝わる想いを感じ、湧き上がる気持ちに恥ずかしさが混じり、目じりに涙が溜まってきた。
「もぅ……怒っていませんから……そんな事、言わないで下さい……」
精一杯の言葉を返した。このままだと空気に飲まれ、土方の胸に飛び込んでしまいそうだ。
夢主は頬にある手を除けて、土方を見上げた。
「もぅ、大丈夫です」
まるで今まで犯してきた罪を全てを許してくれるような、慈しみに満ちた笑顔だった。
お前こそずるいんだよ、そんな綺麗な笑顔をしやがって……
清廉な微笑みに心奪われて目を見開いた土方だが、突然いつもの土方節に戻って声を張った。
「ったくよぉ、そんな可愛い笑顔してくれてんじゃねぇよ!」
突然の変化に夢主も狼狽える。
「ぇ?はぃ、すみませ……」
「このまま、ぶちゅーーっと押し倒してやりてぇとこだが、この状況じゃぁそーもいかねぇしなぁ!!」
おどけて見せる土方の目線につられて後ろを振り返ると、道端の木や土手に隠れた一番隊と三番隊の男達がわんさか目に入った。
「ぁああ!斎藤さん!沖田さん!」
「あはははは~ついにばれちゃいましたね!」
笑って羽織を翻す沖田と、すぐ傍に斎藤も立っていた。
「い、いつからそこに!」
「ずるいとか~、綺麗とかぁ?まぁあの辺から大体っていうか、ほとんど全部聞いちゃいましたね~!」
沖田はからからと笑って見せた。
恥ずかしさの余り夢主は倒れそうだった。
辺りはどんどん暗くなり、溜まった涙や染まった頬は見えていない。それだけがせめてもの救いだった。
……初めてがどうとか……変なこと言わなくてよかった……!
夢主は鼓動の激しい胸に手を当て、落ち着けようと深い呼吸を繰り返した。
斎藤は皆の様子をやれやれと言った顔で見守っている。