17.秋
夢主名前設定
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「それにしても夢主のやつ、茶を淹れるだけなのに遅いな」
「茶葉でも切れてたのかな」
見に行ってみるかと思い始めた所で夢主が戻ってきた。
「遅くなってすみません……ちょっと慣れなくて……」
気まずそうに言うと盆を置き、どうぞと湯飲みを手渡した。
「熱いかもしれませんが……」
「熱っ……」
「……ちょうど良い」
感想を述べながら斎藤と沖田は顔を見合わせた。
また張り合ってる……夢主は心の中で二人を笑った。
その時、ふと斎藤が夢主の指先が赤いことに気が付いた。
「どうした」
指先を見られた夢主は思わず「あっ」と隠してしまった。
「斎藤さんには隠し事できませんね、ふふ……ちょっとお湯をかけちゃって……大したこと無いので大丈夫です。さっき冷やしてきましたから」
だから遅かったのかと二人は納得した。
「沖田君、火傷の薬は持っているか、俺は火傷の薬は無くてな」
「土方さんなら持ってますよ」
「なら私、頂いてきます……」
沖田の言葉を聞いて夢主が立ち上がろうとしたが、斎藤がすぐに制した。
「いや、俺が行って来る。ここで待ってろ」
そして有無を言わさず素早く部屋を出て行った。
「……斎藤さん、心配してくれたのかな」
「そうかもね」
沖田も斎藤は夢主には甘いと感じていた。
「土方さん、斎藤です」
「どうした、入れ」
すっと障子を開けて中に入った斎藤は手短に要件を告げた。
斎藤は任務の報告でも端的に話す。
「火傷の薬か。あるぞ。大丈夫か?」
「えぇ、ほんの僅かに赤い程度です」
「そうか……俺が塗りに行ってやろうか。俺の薬だしな」
「いえ……薬をお預かりできれば……」
急に悪餓鬼のような顔をする土方。
面倒だから止めて下さいと斎藤の顔が告げていた。
「それから土方さん、ひとつ相談なのですが」
「おぅなんでぃ。珍しいな」
素直に薬を預けると、話を訊いた。
斎藤から相談があるなど極めて珍しい。土方は興味を持って身を乗り出した。
「茶葉でも切れてたのかな」
見に行ってみるかと思い始めた所で夢主が戻ってきた。
「遅くなってすみません……ちょっと慣れなくて……」
気まずそうに言うと盆を置き、どうぞと湯飲みを手渡した。
「熱いかもしれませんが……」
「熱っ……」
「……ちょうど良い」
感想を述べながら斎藤と沖田は顔を見合わせた。
また張り合ってる……夢主は心の中で二人を笑った。
その時、ふと斎藤が夢主の指先が赤いことに気が付いた。
「どうした」
指先を見られた夢主は思わず「あっ」と隠してしまった。
「斎藤さんには隠し事できませんね、ふふ……ちょっとお湯をかけちゃって……大したこと無いので大丈夫です。さっき冷やしてきましたから」
だから遅かったのかと二人は納得した。
「沖田君、火傷の薬は持っているか、俺は火傷の薬は無くてな」
「土方さんなら持ってますよ」
「なら私、頂いてきます……」
沖田の言葉を聞いて夢主が立ち上がろうとしたが、斎藤がすぐに制した。
「いや、俺が行って来る。ここで待ってろ」
そして有無を言わさず素早く部屋を出て行った。
「……斎藤さん、心配してくれたのかな」
「そうかもね」
沖田も斎藤は夢主には甘いと感じていた。
「土方さん、斎藤です」
「どうした、入れ」
すっと障子を開けて中に入った斎藤は手短に要件を告げた。
斎藤は任務の報告でも端的に話す。
「火傷の薬か。あるぞ。大丈夫か?」
「えぇ、ほんの僅かに赤い程度です」
「そうか……俺が塗りに行ってやろうか。俺の薬だしな」
「いえ……薬をお預かりできれば……」
急に悪餓鬼のような顔をする土方。
面倒だから止めて下さいと斎藤の顔が告げていた。
「それから土方さん、ひとつ相談なのですが」
「おぅなんでぃ。珍しいな」
素直に薬を預けると、話を訊いた。
斎藤から相談があるなど極めて珍しい。土方は興味を持って身を乗り出した。