64.告白
夢主名前設定
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沖田は隣を歩く夢主を横目に入れていた。
瀬田宗次郎が現れたと知らされ、突然一人になりたいと言われた時は避けられるのではと心配したが、変わらず隣を歩いている。
相良左之助を屋敷に招いて折れた斎藤の刀を見せた日から、また同じように隣にいた。
気が変わったのは不思議だがほっとしていた。
夢主は大久保卿の暗殺を成すまで宗次郎が動かないと考えていた。
目的を果たすまで騒ぎを避けるよう指示を受けているだろう。志々雄の命令は守るはずだ。
数日の猶予ができたが、その間に対処を考えなければならない。
一番良いのは身を隠すこと。
宗次郎はいずれ京都のアジトに戻らなければならない。東京での自由な活動には期限がある。
数日間、息を潜めてやり過ごしたい。
問題は隠れる場所だ。
周囲の人々に迷惑がかからず、宗次郎が思い付かない場所。
隠れる際、斎藤に黙って消えては心配をかける。不安を与えぬ方法も考えなければ。
斎藤と宗次郎の鉢合わせだけは避けたい。
考え事に夢中で無言の道中、沖田は夢主の様子を窺いながら周囲に気を配っていた。
先程から歩いた分だけ近付く何かを感じている。
視線。人の気配。
……一つ、二つ、気配は二つ、二人か……
ちらちらと見える黒い影。
はたと立ち止る沖田につられ、考え耽っていた夢主も足を止めた。
「どうしたんですか……総司さん」
「いえ、何でもありませんよ」
笑顔で先を促すが、沖田は僅かに振り返って路地をしっかり確認していた。
……警官?斎藤さんが護衛を付けてくれたのか……
追いかけてくる気配は制服姿の男達だった。
町を行く間、絶えず追跡を受けていたが、屋敷に続く一本道に入ると気配は消失した。
……何だったんだ。やはりただの護衛か。一度斎藤さんに確認したいところですが……
何事もなく屋敷に辿り着き、沖田は夢主が望むまま家に帰る姿を見送った。
「大丈夫です」
どうしてだか力強く大丈夫と言う夢主の言葉に妙な説得力があった。
瀬田宗次郎が現れたと知らされ、突然一人になりたいと言われた時は避けられるのではと心配したが、変わらず隣を歩いている。
相良左之助を屋敷に招いて折れた斎藤の刀を見せた日から、また同じように隣にいた。
気が変わったのは不思議だがほっとしていた。
夢主は大久保卿の暗殺を成すまで宗次郎が動かないと考えていた。
目的を果たすまで騒ぎを避けるよう指示を受けているだろう。志々雄の命令は守るはずだ。
数日の猶予ができたが、その間に対処を考えなければならない。
一番良いのは身を隠すこと。
宗次郎はいずれ京都のアジトに戻らなければならない。東京での自由な活動には期限がある。
数日間、息を潜めてやり過ごしたい。
問題は隠れる場所だ。
周囲の人々に迷惑がかからず、宗次郎が思い付かない場所。
隠れる際、斎藤に黙って消えては心配をかける。不安を与えぬ方法も考えなければ。
斎藤と宗次郎の鉢合わせだけは避けたい。
考え事に夢中で無言の道中、沖田は夢主の様子を窺いながら周囲に気を配っていた。
先程から歩いた分だけ近付く何かを感じている。
視線。人の気配。
……一つ、二つ、気配は二つ、二人か……
ちらちらと見える黒い影。
はたと立ち止る沖田につられ、考え耽っていた夢主も足を止めた。
「どうしたんですか……総司さん」
「いえ、何でもありませんよ」
笑顔で先を促すが、沖田は僅かに振り返って路地をしっかり確認していた。
……警官?斎藤さんが護衛を付けてくれたのか……
追いかけてくる気配は制服姿の男達だった。
町を行く間、絶えず追跡を受けていたが、屋敷に続く一本道に入ると気配は消失した。
……何だったんだ。やはりただの護衛か。一度斎藤さんに確認したいところですが……
何事もなく屋敷に辿り着き、沖田は夢主が望むまま家に帰る姿を見送った。
「大丈夫です」
どうしてだか力強く大丈夫と言う夢主の言葉に妙な説得力があった。