ヘボ日記

雑感 学生

2023/03/30 21:10
日記
うちは苺農家をやっておりまして、朝のほんの短時間ですが、大学生バイトを雇っております。
国立大学の学生です。主に植物や環境について学んでいる方々です。

頭は良いししっかりしているし…私の悲惨な若い時分に比べたら、キラキラしすぎていて眩しすぎますわ…

この時期、大学を卒業して社会人になって、バイトも卒業の方が出てきます。
みんな一様に、不安を見せます。
社会に出る事が怖いと言います。
そりゃあそうです。
今の若者は将来の安息などまるで約束されていないからですな。
だから、なんか…なんとか不安を減らしてあげたく、「もしダメだったらうちに弟子入りすりゃいいんだ。そうしながら、新たな進路を見つけるのもアリやぞ。メンタルや身体壊すほど会社や社会に合わせて自分を追い込む事だけはするな、限界と感じたならさっさと見切りつけて、絶対に逃げろ」というような事を、別れの言葉とともに伝えます。
彼らには、冗談混じりに取られるだろうけど、こういう逃げ道を示してあげると、見るからに表情を明るくします。

国立大学を出ているのだから、立派な進路でなければならない。

こんな価値観に強く縛られて苦しんでいる学生さんが、とても多いです。…これは大学側もそのように教育してるんでしょうね。教育というか、洗脳にも感じますが…

バイトに来ていた学生さんの中には、農家になりたいという方がいましたが、親に大反対され、断念したケースもあります。
親には逆らえない。
学費や育ての恩があるからでしょうね。

そして、やはり、職業の貴賤、イメージによる偏見は、今でも根強く残っていますね。
農家なんかみっともない、苦労が多いし貧しい暮らしを強いられる、というイメージですね。

それはJAに属してるから、そうなるんですよ。
凄いマージン取られますからね。…奴隷のごとく。

でも、個人で販路をゲット出来れば、農家は儲かる職業です。
その方は、うちの営農を見て、キラキラした希望を抱いてくれたのだと思います。

でも夢叶わずです。
諦めてしまわれた。

だれの為の人生なんでしょうね。

自分の人生を、親や社会のために捧げて己を犠牲にし、365日を義務だけでいっぱいにして、果ては過労、病気を患い、満たされない日々に恨みを募らせ、他者を尊重し祝福する事すら出来なくなってゆく。

人間らしさを失ってほしくないし、感性を殺してまで他者に合わせて、犠牲的な生き方をしてほしくない。

だから卒業の時は、必ず言います。
もしダメだったら、うちに来なよと。
本気に取る方は居ませんが、それでも、必ず言います。

幸せになって欲しいですね。
不安が少しでも少なく出来ると良いですね。

最悪、健康だったらなんとかなります。
生き方なんて、色んなのがあるから、学歴に縛られる事なく、どうか思いつめないで欲しいな。

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