小ネタ箱(軍隊は今日もクソ)



「フリーザさま、今年の花火大会ですが、担当はどの隊にまかせましょうか?」
「そうですねえ…、昨年の特戦隊の方々の演技は少々、おふざけが過ぎていましたから、今年はサイヤ部隊の方々にお願いしましょうか。ベジータさんは高貴のお生まれですしそこそこの美意識を持っておいででしょう。期待できるかもしれません」
「かしこまりました」

その後ザーボンからベジータに、花火大会主催の命令が下された。

「なぜオレがあのクソフリーザの為に花火なんぞ打ち上げねばならんのだーー!!」
「ベジータ、落ち着け、これでフリーザさまのご機嫌が取れりゃあ、1ヶ月の休みが貰えるんだぞ?」
「そうですよ王子、やりましょうよ、去年の特戦隊のヘボ花火を見返してやりましょう」
「なぜ花火なのだ!!見返すならば戦績で見返すべきだ!!エリートのオレ様がなぜそんなくだらねえアソビに尽力せねばならんのだ!!休みが欲しけきゃ貴様ら2人で打ち上げてやがれ!!くそったれが!!」

「困ったなあ、どうするラディッツ」
「うーむ、こうなりゃアレしかねえな、リスクも金もかかるが、王子を動かすにはアレしかねえ」

…花火大会当日…

「フリーザさま、そろそろ花火大会の時間です、お飲み物をどうぞ」
「ホホホ、楽しみですねえ、ザーボンさん」

ドーーン、パパパッ

「始まりましたね」
「おお…!こ、これは!美しいではありませんか!」
「ほ、本当ですね、紫と白を基調とした下地に、時折大きく広がるあの真紅の花火の色はもしや血の色を演出しているのでしょうか……まるでフリーザさまの手による虐殺シーンを思い起こさせる……」
「素晴らしい。さすがは王族の血筋の方ですね、本当の美というものを分かっておいでのようです」

…その頃、基地から離れた地上では…

「次は白、白、紫、白、白、白、赤、赤、紫、赤の順で投げろーー!!」
「おう!オッケーだ!!」
「えい!えい!やあ!」
「くたばれフリーザーーーーーー!!!!!!」

ドドドドドドドドドド!!!
パパパパパパパパパパーーーーン!!!!

「ふはははは!!ざまあみやがれーーー!!」
「す、すげえぞベジーターー!!」
「素晴らしい花火模様です王子ーー!!」
「お前ら手を休めるなーー!!次は紫、紫、青、白、白、白、最後は特大の赤3連発!!早く投げろ!!」
「えい!やあ!たあ!」
「死にやがれェーーーーーー!!!!!!」

ドドドドド……

「ハハハッ!!木っ端微塵だぜ!!フリーザめ!!」

ラディッツが、爆弾制作班に多額の賄賂を掴ませて作らせた、特注の『フリーザ生首型花火』……。
それをベジータは、大喜びで次々と打ちまくった。
そんな狼藉も知らずに、フリーザは美しい花火に満悦した。
後にサイヤ部隊には、1ヶ月の休暇が与えられた。

…終…

2011年8月21日
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