小ネタ箱(軍隊は今日もクソ)
~フリーザ様ご生誕○○年記念式典前夜~
「貴様ら。覚悟はいいか。サイヤ小隊の、いや、オレ様の面子にかけて明日は絶対に他の連中に負ける訳にはいかん。死ぬ気でやるんだ」
「おう!ベジータ!」(キリッ!)
「はい王子…」(オドオド…)
「材料はもう揃ってるんだろうな?」
「キャベツと小麦粉はバッチリよ!」(ニコッ!)
「卵とタコも準備完了です」(伏し目がち)
「紅ショウガとソースとマヨネーズはオレが手配した。では明日に備えて全員就寝しろ」
~フリーザ様ご生誕○○年記念式典当日~
「ヤバイな…」
「陽気が強くなってきやがったな。これじゃ向かいのギニューの露店に客取られちまうぜ」
「貴様らガタガタ抜かすなーー!!ナッパ早くキャベツ刻んでこい!!」
「おっとすまねえ!」
「オイラディッツ!タコを持ってこい!もうすぐ無くなるだろうが!このタッパーを見て分からんのか!」
「あの…王子…」
「何だ!」
「タコがもう無いです」
「バカヤローーーーーー!!!!!!」
タコ焼き用のピックでラディッツの尻を連続的に刺すベジータ。
「いってえーーー!!!!」
「タコが無いなら買ってこんかーー!!とっとと行きやがれ!!このノロマ!!」
「うわーーー」(尻を押さえながらダッシュするラディッツ)
「おいおいベジータ!もう鉄板に生地流しこんじまってるじゃねえか!タコが足りねえぞ!」
「仕方あるまい……。ここはとりあえず、一個おきにタコを……」
「そうだな……、じゃあ一応、値引きしとくか?」
「何を言ってる。このピックを見てみろ。ラディッツの血がついているだろう?つまりこれはサイヤの血入りタコ焼きだ。タコを抜いた程度で価値は下がらんという訳だ。それにオレ達は誇り高きサイヤ人、己の労働を安売りなどしない」
「……ベ、ベジータ……」
「さあ売るぞ!これからパック詰めするヤツには『ラディッツの血入り』とマジックで書いていけ!値下げするな!いや、むしろ値上げだ!値上げしとけ!」
「おう!分かったぜベジータ!」
ラディッツの血入りタコ焼きは、珍しさのためか、ボッタ値にも関わらずよく売れた。
ラディッツがタコを抱えて帰ってくると、『ラディッツの血入りタコ焼きは終了しました』
という紙が貼られ、通常のタコ焼き露店に戻った。
サイヤ人は誇り高き民族である。
売り上げの目的で同胞の血を搾り取るなどという愚行を、ベジータは決してしないのである。
…終…
2011年4月21日
この日は結局ギニューのアイスクリーム屋さんが一番売れました。なので、ベジータは、敗因をラディッツと判定し、メッタクソに私刑を加えてメディカルマシーンに蹴り入れたということです。