小ネタ箱(軍隊は今日もクソ)




「なあ、ベジータ」
「なんだナッパ」
「ラディッツのヤツ、なんで尻尾を鍛えねーんだろな」
「知らん」
「鍛えようと思えばいつでも出来るはずなんだがなあ…」
「知らん。下級戦士の思惑なんぞ知った事か。クソッ…なんだこの不味いメシは…毎日毎日モグロの照り焼きモグロの丸焼き…いい加減にしやがれくそったれが…」
「しょうがねえよベジータ。モグロは確かに味は最悪だけどよ、栄養価は高いんだ。他の連中よりも桁違いに大食いのオレ達は、出されるメシに文句をつけることは出来ねえ…」

モグモグ。
モグモグ。

「なあベジータ」
「なんだナッパ」
「ラディッツはなんで尻尾を鍛えねーんだろうな」
「だから知らんと言ってるだろうが!くっ…!畜生!このモグロ、中がまだ生焼けだぜ!食糧班の奴らまた手抜きしやがったなぁ~~!」
「しょうがねえよベジータ。モグロはでっけーから、中まで火を通すのが難しいんだ…」
「あの連中には、材料を小さく刻んで調理する発想というものがないのか?」
「今は調理場でチェーンソーが使えないらしい。音が迷惑だってフリーザさまから苦情がきたってよ。そんときたまたまチェーンソー持ってたヤツは、軍法会議なしで即刻死刑になったしな…」

モグモグ。
モグモグ。

「なあ、ベジータは何歳の頃から『尻尾鍛錬』を始めたんだっけ?」
「3歳からだ」
「3歳…。そりゃ酷だな…」
「酷?何を言っている。オレはサイヤの王子だぞ。訓練を始めるのに年齢など関係ない、早ければ早い方がいいに決まっている」
「でも尻尾鍛錬は…焼けた砂と煮えた油に、交互に尻尾を突っ込む大苦行だぜ。よくそんな幼さでやりおおせたもんだな…」
「ふっ!ナッパよ、オレを誰だと思っているんだ?」
「ああ…そうだよな…やっぱりベジータはすげえよ。さすがは天才だ」
「当然だ」
「それにしてもラディッツのヤツ、早く尻尾鍛えりゃいいのに…」
「お前はなぜそこまでラディッツの尻尾の話に執着するんだ」
「こないだ見たんだ…。ラディッツが、“茶目っ子タイプ”の栽培マンに尻尾を握られて、身動き取れなくなってる所を特戦隊の連中に見つかって、笑い者にされてたんだ……」
「…なっ!?…なんという恥さらしだ…!!」
「サイヤの誇りはガタガタのはずなのに…それでもラディッツは尻尾を鍛えようとしない…」
「何を考えてやがるんだあいつは…。クッソー!このメシの不味さはどうにかならんのかー!!」

モグモグ。
モグモグ。

…終…

2011年4月17日


モグロのモデルは「どーーーーん!!」の人です。すいません。
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