小ネタ箱(軍隊は今日もクソ)



「何?うちの戦隊に入りたいだと?駄目だ駄目だ、最高司令官の…現在行方不明だがな、あの方の許可が無ければ入隊不可だ!なんだ貴様…そのギュポギュポしたバキュームっぽい尻尾は……?オレに近寄るなーー!」
「どうしたんですか、ギニュー隊長!」
「おお、ジース!この緑色の野郎が我ら特戦隊に加わりたいと言ってしつこくて困っておるんだ、変な尻尾で脅してくるし!」
「なっ!?なんですってーー!?」

ジースの絶叫を聞いた、バータとグルドとリクームが駆け付けた。

「どうしたジース?」×3
「皆聞いてくれー!このミドリムシが!オレらの仲間に入りたいと言って隊長にエグいセクハラをしやがったんだー!」
「ジース、落ち着け」

ギニューがジースを制した。
ミドリムシとは体に良いクロレラとかそういう類いの“藻”である事、セクハラは一切されてない事を説明した。

「ンもう、相変わらずジースはせっかちで心配症だな。隊長がそんな簡単にバックから尻をアレされる訳ねーだろ?」
「それよかミドリムシって意外と飲みやすいの知ってるか?牛乳に混ぜると殆ど抹茶ミルクなんだぜ?」
「でもバータすぐに飽きちゃったよな」
「だってよ、あの鞭毛を想像すると、なんか気持ち悪くてよ。あの形態が精子みたいでよ」
「えっ、何それ何それ!どこで売ってんの?」

自由奔放に歓談を始めるジースとグルドとリクーム。ギニューはそれを指差して、

「どうだ緑野郎、貴様にこのような和気藹々としたカオス雑談が出来るのか?その冷たい目付き、その何をしでかすかわからん尻尾、甚だ信用ならん!まずは尻尾を切って出直してこい!」
「…残念ながら、これは切ってもまた生えてくる」
「せせせ蝉が喋ったぁーーー!」
「テンション低っ!なんか暗いし!」
「チ×コもか!?オイ、チ×コも再生可能なのか!?」
「…オレには生殖器というモノが無い。だから切れもしないし勿論再生もしない」
「真面目かよーー!ますますどっか行って欲しいんだけどーー!」×5

セルは入隊志願を続けた。

「オレは生前、色々な奴を吸収しまくったからだろうか…。誰かと一緒でないと、身体も精神も虚しくなってたまらんのだ。アル中が酒をぶんどられたらこんな気分なのかもしれん…」
「コイツはめんどくせえ!ナッパとラディッツんとこ行けよ!あいつらそういうのに振り回されんの慣れてるからよ!」
「奴らでは駄目なのだ。オレが弱体化してるのをいいことを、度々小麦粉をぶっかけて、唐揚げにして食おうと……」

セルは声を詰まらせて目頭を押さえた。

「他も当たったが、オレの尻尾を恐れて誰も友達になってくれない。尻尾は使わないって言ってるのに信じて貰えない。ポツンとしてるとサイヤ人が小麦粉をぶっかけてくる。もう疲れた死にたい」
「んじゃ、サイヤ人に食われりゃいいんじゃねえ?死ねるし」
「いや待て!その前にこれだけは言わせろ。お前はもう死んでいる!」
「あべし」
「オレ、ひでぶ派だわ」
「ツボついた時の“ピーキュー”って、ファックスの音みたいだよな」
「漫画読みたくなってきたし皆でレンタル屋行こうぜ!」

こうして特戦隊はゲオ地獄店に向かった。
さみしんぼなセルも黙ってついていった。

…終…

2015/6/23
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