小ネタ箱(軍隊は今日もクソ)





「ベジータ」
「なんだナッパ」
「今年のクリスマスはコンテストがあるってよ、これがお知らせのポスターだ」
「……なになに。『一番美しいクリスマスツリーを作った方に賞金300万FZ差し上げます。みなさんふるってご参加ください。ほっほっほ』だと?あのトカゲ野郎め、毎回毎回デカイ顔写真入れた公募ポスターばっか作りやがって……どれだけ自分が好きなんだ」
「参加しましょうよ王子。キュイの野郎はもう準備に取り掛かってます」
「そうだな。我らサイヤが誇るのは戦闘センスだけでは無いって事を徹底的に知らしめてやる。くくくく」
「なら、ツリーの飾りを仕入れないとな」

一方、ギニュー特戦隊

「隊長ーー!今年はなんと、クリスマスツリーコンテストがありますよーー!」
「な、なんて楽しそうな催しなんだ……!!楽しみすぎてオレは小便漏れそうだーーー!!」
「へへへ、ワクワクしてくるなあ」
「鈴いっぱいつけようぜ鈴!一番てっぺんの星はオレにつけさせろ!」
「お前ら落ち着け。これは美を競う催しだという事を忘れるな。『楽しい』『ワクワク』……そんな浮かれた気持ちで臨んでいては、絶対に勝利することはできんぞ?」
「はっ!すみません隊長!」
「な、なんて冷静なお方なんだ」
「い、今の隊長のお言葉が無ければ……オレ達浮かれまくってコンテストで大惨敗するところでした……ありがとうございます」
「さすが隊長……かっこいいッス。一生ついていきます……」
「みんな!オレはクールな隊長かーーーーーーー!?」
「おーーーーー!!最高にクールっスよぉーーーーーーーー!!」×4
「ところで隊長、綺麗なツリーってどんなものっスかね?」
「審査委員長はフリーザさまだ、フリーザさまの美意識に合わせないと勝てんだろうな」
「ああ見えて意外とキュートな美意識かもしれませんよ?サクランボとピーチ、天使のわっかをくぐるバナナ、このあたりをお好きな可能性があります」
「きめえ……」
「リクームの感覚マジきめえ……」
「隊長、オレ、図鑑持ってきました」
割と冷静なグルドが持ってきたのは『新装版・宇宙きれいなものシリーズ』という図鑑だった。
「うむ、用意がいいではないかグルド。お前を評価する」
「えへへ……ありがとうございます」
「こ、この抜け駆け野郎め!!コッソリ特戦隊のバカノリから脱出しやがってよぉーーーーーーー!!」×3

クリスマスツリーコンテスト当日

「勝てそうかベジータ」
「ざっと見た所オレ達のツリーに匹敵するレベルのものは見当たらん」
「いけますよ王子!さすが王族の審美眼ですね!」
「まあな。しかし、いつもの騒がしい連中が見当たらんな……」

ギニュー特戦隊が少し遅れてやってきた。5人で巨大なツリーを持ってきている。

「ああ!?あれって!」
「な、なんだと!?同じじゃねえか!!」

特戦隊のツリーに大量に飾られているキラキラした物体。それはサイヤツリーに飾った物体と全く同じものだった。

「おいおいベジータのツリーと被っちまってるぞーーーー!」
「パクリだあーーー!!ベジータの野郎パクりやがったーーー!!」
「真似っこなんで卑怯だぞベジータちゃん!!」
「ひ、人様のアイデア盗みやがって……それで王族を名乗るとか片腹いてえんだよサルボケクソが!!」
「ベジータよ。その飾りをどこで手に入れた?惑星ドリョヌペンガか?」
「そうだその星だ。貴様ら辞退しろ。先にツリーを持ってきたのはこっちだ」
「やだね~」×4
「ベジータよ。確かに飾りは被ってしまった。しかし、まだ競えるものは残っているぞ。飾りの配置、飾りの数、ツリーの大きさ……このあたりをどう審査されるのか、最後まで見届けようではないか」
「いいから貴様ら辞退しやがれ」←飾りの数では圧倒的に負けているので悔しがるベジ
「なんでてめえに命じられなくちゃならねえんだよ!?」
「引っ込んでろやサル」
「金持ってる癖になんでコンテストなんか参加してんだ、死ねや」
「ベジータちゃん、喧嘩になりそうだからオレと避難しようよ」
言い争いが続いた。
「それでは、コンテストを始めます。そこらへんの人達、静かにしてください」
「うっせーアプール!」
「なんか知らんがいっつもいっつも司会してやがってよお!弱いくせにしゃしゃり出てくんじゃねえよ、何者なんだよお前はーー!」

フリーザがやってきて、ツリーを審査し始めた。

「おや、これは飾りが全く同じじゃありませんか」
「フリーザさま、それは我らが先に発見したものです、会場に先に設置したのも我らサイヤ部隊です」
「違いますよフリーザさま!このネタをパクりやがったのはベジータの方です!」×4
「おや?なんでしょうね、よくみると全てにヒビが入っていますね」

プギャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

「ぎゃああああ!」
「なんか生まれたーーーー!」
「見たことあるぞコレ!!なんかAKIRAの最後らへんで鉄雄がこんなんなってたぞ!!」

キラキラした物体は、惑星ドリョヌペンガのバケモンの卵だった。
コンテスト会場はバケモンの爆誕によりめちゃくちゃになった。多数のけが人が出たため、サイヤ部隊と特戦隊はまとめて地下牢に収監された。

…終…

2020年12月13日
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