小ネタ箱(悟空関係)


超ネタ。


「ベジータ、ずりいぞおめえー!瞬間移動はオラの専売特許だったのによお!」
「黙れ、こっちにも色々事情があるんだ」
「なーんかおめえらしくねえぞ?人から術を教えて貰うとかさあ」
「……」
「昔のおめえはもっとさあ、『独自の必殺技』とか自分で考え出して、偉そうにぶっぱなしてたじゃねえかよ~」
「もう昔とは違う。ウイスやビルスと接触しちまったからには、オレはもう……」ワナワナ……
「たまにはビックリするようなおめえの新技、見てえんだけどなあ……」
「……」←伏し目がち
「なんかねえのか~?オラがワクワクするようなとんでもねえ技とかよ~。オラの真似ばっかして、おめえ、ちょっとつまんねえぞ最近」
「な、なにい!?」
「だって見た事ある技ばっかだもん」
「つ、つまらん!?オレという超エリートのサイヤ人捕まえて、つまらんとは、貴様……!!!」
「その『エリート』っつーのも最近どーでもいいぞ。そういや昔はそうだったよなあって、それだけの感じだぞ」
「………。……地球が悪いんだ。……すべては地球の、……クソな空気と文化がオレさまを歪めやがって……」
「おめえもしつっこいよなあ、いつまでもオラにくっついてきてさあ」
「………」
「そんなにオラに勝ちたいんかあ?」
「…当然だろう、ナンバー1にふさわしいのは王子であるオレなのだからな」
「王子っていうけどさあ?王子がパトロール業務してんのって、なんか変じゃねえか?」
「………そ、それは」
「王子ってよお、もっとこう、デーンと構えて、人使って偉そうにしてるモンじゃねえの?オラ悟天の絵本でそういうの見たぞ?」
「………」
「王子があくせく働いてんのおかしくねえ?」
「パトロールとは名ばかりだ、オレはその役目を利用してモロって野郎をこの手で倒して、それから貴様を」
いきなりふわ~~とのんきにあくびをする悟空を見て、愕然とするベジ。
「……オレの話を聞いてるのか?」
「あ、わりい、全然聞いてなかったや、へへっ」
「………」
「とにかく瞬間移動はオラだけのモンだからな。おめえは封印してくれ」
「言われんでも!!二度と使うかッ!!あんなもんに頼るほどオレは落ちぶれちゃいねえんだーー!!」
「ホントかあ~?」
「二言はない」
「ホントにホントだな?」
「しつこいぞ貴様」
「ぜってーだな?瞬間移動ぜってー使わねえって約束できるか?約束破ったらオラおめえとは絶交だからな?」
「ふん、絶交だと?それは願ったりかなったりだぜ。貴様のふざけた面をもう一生見なくて済むと思うとオレは胸が爽快になって仕方ねえぜ、ハハハハ!」←密かに泣きそうなベジ
「まあ絶交ってのは嘘だけどな、なんだかんだ言っておめえが居ねえとやっぱりつまんねえや~」
「……」←こっそり安堵するベジ
「でもさあ、封印する前にオラと勝負してみねえか?」
「勝負とは」
「同時に瞬間移動して、オラとおんなじトコに来れるか?」
「……同時にか」
「瞬間移動の瞬間に、オラの行き先がバッチリ読めるかって事だ。やってみねえか?」
「……舐めるなよ。単純な貴様の考える事など、こちらはお見通しだぜ」
「じゃあ、いっせーのでやるぞ?いっせーの!」

シュビ!!

「へっ……?」
「お見通しだと言っただろう」
「な、なんで分かんだよ!?」

移動先はCCのキッチンだった。
不敵な笑みを浮かべるベジ。

「なんでオラの行き先分かるんだ!?」
「まず貴様はオレのもとに訪ねてきていながら組手を要求しなかった。のんきな面しながらも東の方向をチラチラと気にしていたし、どこかしら不穏な空気がその面から読み取れた。東の方向にあるのは貴様の居住地で、そこに居るのは貴様の嫁だ。ああまたいつものヤツだ、こいつはまた嫁を怒らせて食い扶持に困ってこちらを頼ってきたのだと。……だが直接CCに飛び込む勇気を貴様は持ち得なかった、なぜならブルマは今第二子を産んだばかりで忙しく、突然やってくる貴様に対して少なからず『迷惑』を感じていて、こないだアイツが『孫くん、しばらくうちにタカりにくるのやめてちょうだい』と電話で話しているのをオレは聞いていた。ならば、オレという存在がくっついていればCCの食い物にドサクサにありつけるのではないか、貴様はこう考えるはずだ。だが最初からストレートに「腹減ったから一緒にCC行かねえか」と貴様は言えんかった。そんな誘い文句でオレは釣れんと貴様は知っているからだ。言えなかったものだから瞬間移動の話を持ち掛けてきた。『勝負』という言葉を使えばオレを動かせると思って、それを狙って貴様は瞬間移動の話を始めたんだ。どうだ、ちがうか」
「……な、なんで全部……、オラの考えが分かるんだよ……?」
「………」←喋りすぎたのでちょっと照れ臭くなるベジ
「な、なんかおめえ気持ちわりいな……やっぱおめえちょっと気持ちわりいぞ?」
「単に分析力の差が出てるだけだ、貴様も少しは考えろ!」
「とりあえずなんか食っていいか?」
「ダメだ。次は貴様がオレの行き先を読む番だ」
「えっ!オラ腹減ってんのにーー!」
「そんなもんいつでも食えるだろう、まずは勝負だ。さっさと準備しやがれ、いっせーの!」

シュビ!!

荒野に移動したベジ。
「………カカロット?」
きょろきょろしながら悟空を探すベジ。
「………カカロット!?おい!?」
オタオタしながら悟空を探すベジ。
「かカロットどこだぁーーーーーーーーーー!!!!!」
複雑な思いにかられながら絶叫するベジ。

シュビ!!

「わりい、わりい、オラ間違えちまった~」
「ど、どこに行ってやがった!!」
「いやおめえの考え、なんかよくわかんねえや……」
「なんだと!?オレが移動する場所と言ったら、ここしか無いだろう!!」

そこは悟空と初めて激戦を繰り広げた生き物の居ない例の荒野だった。
二人の思い出の場所に来てくれなかった悟空に、複雑な感情を募らせるベジ。

「オラまちげえたよ。ブルマの寝室に行っちまった、へへっ」
「な!?なんでそこなんだ……!」
「だってオラ、今チチと揉めてんだもん、チチとやれねえからムズムズしてんだもん」
「そりゃただの、貴様の不満じゃねえか!オレとは全く無関係だぞ!!」
「いやおめえなら、今のオラの気持ち分かってくれるんじゃねえかと思ってさあ、オラ嫁とやりてえ、やりたくてたまんねーぞベジータ、オラどうすりゃいいの……?腹も減ったしよお……」
「やめろ………」←なんか色々ショックなベジ
「オラもう……一人でちんちん触るんは……寂しくてよ、」←泣きそうな悟空
「やめろおおおおお」
「なあおめえ、ブルマに拒否られた時ってどーしてんだ?やっぱ自分でちんちん触るんか?」
「やめ……やめてくれカカロット……!!この、オレと貴様の記念すべき地でそういう下品な話だけは」
「この地……?なんかあったか?ココ?」
「な、なんだと!?覚えてないのか貴様!!」
「いやもう、オラ、なーんかもう色々ありすぎてよ~~~ビルスさまが来てから色んな事ありすぎてよ~」
「………」←ショックでものが言えないベジ
「な!!なんで泣いてんだベジータ!?」
「………うう…」
「どーしたあああ!!なんで泣いてんだベジーターーーーーー!!!」
「……ちく……しょ……」
「どどど、どっかいてえのか!?大丈夫か!?あ、そっか、おめえも、ブルマとやれなくて、困ってんだな!?わかるぞベジータ!!オラも我慢の限界だあああ!!えーーっと、瞬間移動の勝負、オラ負けちまったから!!そうだ!!オラがおめえのちんちん、なんとかして助けてやっから!!脱げベジータ!!ちんちん出せ!!」
「ぐあああああ貴様!!!死にやがれカカロットーーーーー!!!」

…終…

2020年11月05日

失敗ネタ
瞬間移動はどこでもドアじゃないぞ〜
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