小ネタ箱(悟空関係)

RRRRR♪

「もしもし」
『オッス!オラ悟空!いや~毎日あっちーなあ~!今からそっちにお中元届けに行くから宜しくな!』

ブツン。
ツーー
ツーー

「………。自分で持ってくるわけ?宅配便使えばいいのに」
「誰だ今のは」
「ううん。何でもないわ。あっ!もうベジータったら!ちゃんとウナギの姿焼きも食べなさいよ!」
「…………」

ピンポーン♪

「わ~。やっぱり早いわね」
「な、なんだ……この……腹の底から溶岩が……噴き出してくるような……むかっ腹の立つ忌々しい気は……」
「オッス!元気かおめえら!」←いきなりキッチンに侵入してくる悟空。
「何しにきやがったカカロットーーー!!!!!」

ベジータは激怒してウナギの姿焼きを箸で掴んで投げつけた。
それをパッと掴んで一口で食う悟空。

「お中元届けにきたぞ。もぐもぐ。いっつも世話になってっからな~」
「オレはいつもいつもいつも迷惑三昧でしかない!消えろ!」
「わー孫君、何持ってきてくれたのー?」

嬉々としてお中元を受け取るブルマ。

「すっげー貴重なもんだ!開けてみてくれ!」
「貴重な?もしかしてパオズ山で発掘された新種の宝石とか!?やだー何~~!?」←ワクワクモードのブルマ
「オイブルマ!!そんなもの受け取るな!!捨てろ!!早く燃やせ!!」
「うるさいわねえ、ちょっと黙ってて……もう!邪魔しないでよベジ……きゃああ!!」
「うっ………!!!」

箱の中に入っていたのは、大量のマムシであった……。

「なによこの蛇ーーー!!まだ生きてるじゃないのーーーー!!」

ブルマは速攻で逃げた。
キッチンには悟空とベジータだけが残された。
ベジータの頬には、変な汗が伝っていた。

「これな、マムシっていうんだぞ。これ食うとな、物凄い元気が出るんだ。おめえにやろうと思ってよ」
「………。なぜオレなんだ」
「こないだオラが腹減って死にかけた時助けてくれたからよ」(ベジブル作文『節制』参照)
「覚えがない」←嘘
「えええ!?覚えてねえの!?おめえ疲れてんじゃねえの!?食え!!マムシ食って元気出せ!!」

一番極太のマムシの鎌首をつかんで、ベジータの目のまん前に突き出す悟空。
ベジータはくねくねと蠢く不気味なマムシを見て、グラッと眩暈を起こし、床に膝をついてしまった。

「おいベジータ大丈夫か!?やっぱりおめえ疲れてんだろ!!オラが今、マムシ食わせてやっぞ!!」
「やめ……やめろ……」
「結構毒あっけど、おめえなら大丈夫だ!!オラと同じ、えーっと、モヤサ人だからな!!」
「違う……サ……サイヤだ……やめ……要ら……」
「ベジータ、ほれ!口あけろーー!!」←マムシを団子状に結んでベジータの口に入れようとする悟空。
「やめ……!!やめろと言ってるんだバカヤローーーーー!!!!!!」

どかーーーーーーーーん!!

ちょっとちっちゃめのギャリック砲が放たれた。
キッチンは勿論、全壊した。悟空の持ってきたマムシも一匹残らず炭と化した。

「なっ!!なんて勿体ねえことすんだベジータ!!マムシ達に謝れよ!!ナムアミダブツって言え!!」
「貴様のようなヤツが持ってくる食い物なんぞ得体が知れん!!とっとと失せろこの下級戦士が!!」
「ゆるさねえッ!!罪の無いマムシを殺しまくりやがって……!!オラは怒ったぞベジーターー!!」
「畜生!!何故オレの人生には貴様のような邪魔者がうじゃうじゃと出てきやがるんだあーー!!死ねえーー!!」

……2人の闘いの幕が上がった……。

…終…

2011年8月7日
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