夜久衛輔
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夜久衛輔の場合
『ごめん遅くなった! ただいまー...って、おん!?』
玄関に入って靴を脱ぎ、俺ばびっくりして変な声を出した。
〇〇が急に廊下を走ってきて、スライディング土下座をしたのだ。
『ちょ、ちょ、どうした?』
俺はカバンを投げ捨て〇〇の前にしゃがみ、彼女の肩や背に触れる。
料理の最中だったのか、〇〇は部屋着にエプロン姿だった。
「夕飯が、ファンシーな味になりました! すまんと思ってる!」
『おぉそうか、気にすんな。とりあえず部屋に入ろ、な?』
男前な謝罪を受け入れ、俺は〇〇を立ち上がらせた。
嫌がる彼女の手を引きながら、ダイニングの扉を開く。と、甘ったるい匂いが部屋中に漂っていた。
テーブルに目をやると、見た目はすごく美味しそうなカレーライスが盛り付けられている。付け合わせのミニトマトも可愛らしかった。
『カレーじゃん、うまそう!』
「弁解させてください、色々あったんです」
そう言って〇〇は、隠し味に少しだけハチミツを入れようとしたと話してくれた。
どうやら容器を傾けたとき、手を滑らせてひと瓶分のそれを入れてしまったらしい。
『カレーにハチミツだろ? むしろ良い組み合わせじゃね?』
「確かに組み合わせはそうなんだけど...」
俺は席についてスプーンを持つと、試しに一口食べてみる。
小さい頃に母ちゃんが作ってくれた、お子様用カレーの味がした。若干の懐かしさを感じながら、ごくんと飲み込む。
ここまではよかった。
『っはー! ちょうど甘いの食べたかったから、〇〇は本当に最高だな!』
俺は平然とそう伝え、ガツガツとカレーライスを食べ進める。
しかし後味がザ・ハチミツで、ずっしりと重い甘さが喉に絡みついていた。
食べれば食べるほど、頭の中で黄色いクマが『ハチミツ美味しいなぁ』と小躍りする。
...今はお前の出番じゃない、すっこんでろ。
心の中で叱咤して、俺は皿を空にした。
目前では心配そうな顔をして、〇〇がずっとこちらをみている。
『なんだよ?』
「...無理させてごめんね」
『あのなぁ〇〇、これは無理じゃなくて...その、アレだ。アレ』
「?」
〇〇が小首をかしげる。その姿はまるでウサギのようで、無性にヨシヨシしたくなった。
俺は向かい側に座る〇〇に手を伸ばし、わしわしと頭を撫で回す。そしてニッと笑って見せた。
『惚れた女が作ってくれたモンが、不味いわけないだろ? いつもありがとな』
『ごめん遅くなった! ただいまー...って、おん!?』
玄関に入って靴を脱ぎ、俺ばびっくりして変な声を出した。
〇〇が急に廊下を走ってきて、スライディング土下座をしたのだ。
『ちょ、ちょ、どうした?』
俺はカバンを投げ捨て〇〇の前にしゃがみ、彼女の肩や背に触れる。
料理の最中だったのか、〇〇は部屋着にエプロン姿だった。
「夕飯が、ファンシーな味になりました! すまんと思ってる!」
『おぉそうか、気にすんな。とりあえず部屋に入ろ、な?』
男前な謝罪を受け入れ、俺は〇〇を立ち上がらせた。
嫌がる彼女の手を引きながら、ダイニングの扉を開く。と、甘ったるい匂いが部屋中に漂っていた。
テーブルに目をやると、見た目はすごく美味しそうなカレーライスが盛り付けられている。付け合わせのミニトマトも可愛らしかった。
『カレーじゃん、うまそう!』
「弁解させてください、色々あったんです」
そう言って〇〇は、隠し味に少しだけハチミツを入れようとしたと話してくれた。
どうやら容器を傾けたとき、手を滑らせてひと瓶分のそれを入れてしまったらしい。
『カレーにハチミツだろ? むしろ良い組み合わせじゃね?』
「確かに組み合わせはそうなんだけど...」
俺は席についてスプーンを持つと、試しに一口食べてみる。
小さい頃に母ちゃんが作ってくれた、お子様用カレーの味がした。若干の懐かしさを感じながら、ごくんと飲み込む。
ここまではよかった。
『っはー! ちょうど甘いの食べたかったから、〇〇は本当に最高だな!』
俺は平然とそう伝え、ガツガツとカレーライスを食べ進める。
しかし後味がザ・ハチミツで、ずっしりと重い甘さが喉に絡みついていた。
食べれば食べるほど、頭の中で黄色いクマが『ハチミツ美味しいなぁ』と小躍りする。
...今はお前の出番じゃない、すっこんでろ。
心の中で叱咤して、俺は皿を空にした。
目前では心配そうな顔をして、〇〇がずっとこちらをみている。
『なんだよ?』
「...無理させてごめんね」
『あのなぁ〇〇、これは無理じゃなくて...その、アレだ。アレ』
「?」
〇〇が小首をかしげる。その姿はまるでウサギのようで、無性にヨシヨシしたくなった。
俺は向かい側に座る〇〇に手を伸ばし、わしわしと頭を撫で回す。そしてニッと笑って見せた。
『惚れた女が作ってくれたモンが、不味いわけないだろ? いつもありがとな』