驚いた。

何が驚いたかって、容姿はもちろんだが、性格も全然……似てない。

いや、似ているとすれば双方あらゆる点において痛々しいというか、残念というか。

全く。喋らなければ問題ないのに。

「ところで何をしに来……、っは！　そうか！　まさかイーシス、私が恋しく」
「ちげえよ！」

するとイーシス、懐から小包を取り出すとリオンに突き付けて。不思議そうに受け取るリオンに、イーシスはジト目で。

「それ、アダルトグッズだろ」
「兄弟プレイか」
「ちげえ。それ、こっち届いてたからさ。ったく……隠すの大変だったんだからな。慰謝料支払えこの阿呆」
「生憎持ち合わせが無い。体で」
「全力で断る」

最終的に溜め息を吐き出すイーシスに詫びる様子もなく、リオンはいつもの調子でニヤニヤ。その様子を端から見ていたルイージ、マリオにこっそりと。

「ね、弟だって大変でしょ？　兄さん」
「……まあな」


ちなみに。


「イーシスってあれで一応、僕と同い年なんだよね。引きこもりってか、とにかくネットの世界に入り浸ってて、ハッカーの仕事もやってたりするっていう」
「マジかよ……」

痛々しい子ほど侮れない。



end.