第三章



「X部隊の前にもあったんだ……」

ぽつりと呟き、引き続き目を通す。


――マスターハンドとクレイジーハンドは天空大都市レイアーゼの街の破壊を繰り返しながら中央司令塔を目指す。

が、駆けつけたDX部隊の活躍により破壊活動は食い止められる。誰もが安堵の息をつく中次なる異変が訪れた。

マスターハンドとクレイジーハンド、正体不明の影に呑み込まれ変貌。巨大な化け物が誕生し世界の終焉が囁かれる。

けれど野望は阻止された。

結末に関しては、DX部隊の誰もが口を噤み、謎に満ちたまま。

程なくDX部隊のリーダーが騒動の中で殉職し密かに葬儀が行われていたことが判明。その後精神状態から再起不能と判断したメンバーの一人が解散を申請。

DX部隊は解散した。……


ルーティははっと目を見開いた。

記されていたDX部隊メンバーの名前の一覧にフォックスの名前があったのだ。

それだけじゃない。

リムも、ユウも……マリオやリンク、カービィの名前も。しかし何故、そんな誇るべき経歴を、彼らは口にしないのだろう。
 
 
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