第三章



「強盗だーっ!」

続いて、男の声が響き渡り。直後、ウルフは階段を素通りして廊下を駆けていき。

その後ろを追いかける、先程の男達と警備員。暫くして、スネークは「行くぞ」と呟くと、階段を上がって先程の部屋へ。

「もしかして、囮?」

スネークの後を追いかけ、部屋の前に辿り着くとルーティは小首を傾げて。

「ああ。私服警備員がいたからな。いちいち付けられると調査しづらい。……よし」

辺りを見回し、人気が無いことを確認すると、スネークは扉を開き、入室。続いてルーティも入室すると、扉をそっと閉めて。

室内は埃臭く、薄暗い。資料を収めた大きな横長の棚が室内の半分を占めていた。

「たったくさんある……」

ルーティは唖然とした。

本気でこの中から情報を探るつもりなのか、スネークはさっさと棚の前まで移動すると、幾つかの資料を手に取って。
 
 
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