第三章
――数分後、やっと理解したルーティはウルフェンの影で膝を抱えていた。青いオーラが彼を纏っている。
「し、試験云々より結果ですよ、ルーティ。見返しましょうよ、ねっ?」
歩み寄ってきたリンクが、ぽんとルーティの肩を叩く。ルーティは大きな溜め息を吐き出して、それから立ち上がると。
「絶対に倒してやる! 弱くないもんね! ばーかばーか!」
大空に向かって指差し、喚くルーティ。
フォックスとリンクは顔を見合わせると、苦笑を浮かべて。ルーティはようやくすっきりしたのか、振り返ると。
「本題! 何だっけ!」
そして、満面の笑顔。
すかさずウルフは歩み寄ると、がつんっと拳でルーティの頭を殴り。ルーティは頭を押さえながらその場にしゃがみ込む。
「あいたた……」
「既に政府を乗っ取っているとすれば、中央司令塔にも幾つか資料があるはず。その為の潜入調査ですが――その前に」
リンクは人差し指を立てて。
「ちょっと着替えてもらいますよ」