第三章
◆第三章『調査、結果、そして』
「潜入調査?」
エックス邸に戻った直後のこと。
ウルフェンから降りたルーティとウルフを待っていたのは、フォックスとリンク。
「話し合った結果だが、やはり、政府は亜空軍と絡んでいる可能性が高い。X部隊を結成しようとしていたのは本当らしいが、政府自身が動いたのはそこまでだ」
ちょっと何を言っているのか分からない。
ルーティは頭の上に幾つもの疑問符を浮かべながら、隣に立っているウルフの服の裾を掴み、見上げた。
「政府はX部隊を結成しようとした。そこに目を付けたマスターとクレイジーが、政府を何らかの方法で黙らせ、選考基準を無視して有能な戦士だけを集めた」
ウルフなりの解釈だが、分かりやすい。
ルーティは「成る程」とウルフの服の裾から手を離すと、腕を組みながら納得して。