第二章
「返してあげて……」
ルーティは苦笑を浮かべながら。
「彼らにも居場所があるから」
カービィはダークピットを睨みながら、おとなしくダークリンクを引き渡した。ダークピットはダークリンクを肩に担ぐと。
「まいどありぃ」
と、へらへらと笑って。
その時、ルーティはダークリンクと目が合った。ルーティが小首を傾げていると。
「変な奴。俺ら、敵なのにさ」
ダークリンクは呟いて。
しかし、ルーティにとってその問いの答えは、極めて単純で簡単なものだった。
「……敵だから死なせてもいいって、思えなかったから。どんな人間にも居場所はあるんだもん。だったら、僕は出来る限り、彼らの居場所に返したい。それだけ」
先程までの激闘が、まるで嘘のようだ。
確かに、ヨッシーを突き刺したことは許されるような行為ではない。それでも、ルーティの考えは変わらなかった。