第二章
ばちばちと音を立てて、青い稲妻がルーティの体を纏っていく。鋭く睨み付けて、ルーティは力を加えて踏み込む。
「――違う!」
ダークリンクははっと目を見開いて。
「僕が! 僕達が……今の世界を、変えてみせる! 確かに、少しずつでしか変えられないけど、それでも一歩ずつ前へ、誰もが望んだ世界の為に……だから、消しちゃ駄目だ! 誰かが戦った証を! 軌跡を! “ゼロ”になんかしちゃ駄目なんだ!」
バキィッ!
ルーティの体から大量の電気が放出され、渾身の力を込めた途端に剣の刀身はひび割れ、間もなく砕け散った。
代わりにダークリンク本体が突っ込み、油断していたルーティは後方によろめき、ウルフェンから転落。
ダークリンク共々まっ逆さま。