第二章
「いけねぇなあ? そんなにぺらぺらと喋ってもらったらさぁ」
後ろから剣で木を貫通し、ヨッシーの腹を突き刺した人物。彼はダークリンク……影故に誰も気付けなかった。
じわじわとヨッシーの服が赤い血色に染まっていく。咳き込み、吐血するヨッシーを目の前に、ルイージはゆっくりと後退り。
「マスター様に忠誠を誓ってんだろ? あぁ? まさか“助けて”なんて縋り付くつもりはねぇよなあぁ!」
剣で円を描くように動かし、内側から肉を抉る。ヨッシーは悲鳴さえ上げられず。
友人が目の前で傷つけられている。
その光景を目に、ショックでマリオとルイージは目を見開き、固まってしまっていた。もちろん、ルーティも。
パァン!
銃声が鳴り響く。
ウルフが銃を空に向け、発砲したのだ。糸が切れたようにルーティは我に返ると、怒りが沸き上がり、駆け出して。
「許さないっ! やめろぉおおおっ!」