第二章
「何処に行くんだ」
ヨッシーは立ち上がると、エックス邸とは違う方角へふらふらと歩き出していた。
咄嗟にマリオは声をかけて。
「……やだなぁ。僕、戻るんですよぉ」
ぴたり、と立ち止まるとヨッシーは振り返らずに正面を向いたまま、苦笑混じりに返した。マリオは眉間に皺を寄せると。
「お前の居場所はこっちだろ!」
マリオの怒鳴り声が響き渡り。
「……違いますよぅ」
ぽつりとヨッシーは答えた。
「僕のパートナー……ワリオさんなんですよぉ。彼があっちにいるから、僕も戻らなくちゃねぇ」
言い終えると、ヨッシーは再び歩き出した。しかし、やはりそれでは納得がいかなかったのか、ルイージはヨッシーの元へ駆け寄ると、右肩を掴んで止めて。
「パートナーがどうとかじゃないよ」
ルイージは無理矢理振り向かせると。
「君の居場所は、間違いなくこっちだ」