第二章
「マリオさん、ルイージさん……」
青年、ヨッシーも知人と知るなり苦笑を浮かべながらひらひらと手を振って。
とりあえずはヨッシーを近くの切り株の上に座らせ、マリオは上着を脱がせた。
……銃弾が左肩を見事に貫通している。それを見たマリオは思わず、顔を顰め、ポケットから包帯を取り出して。
「とりあえず、応急措置だ」
そう呟いて、ヨッシーの左肩の傷を覆うように包帯を巻いていく。やはり傷が痛むのか、ヨッシーは微かに震えていて。
「普通は褒められるんだがな」
小さく舌打ちをして、そう言ったのはウルフだ。確かに、今回の件はお手柄なのだが、これは相手が悪かったというか。
「まあまあ」
ルーティが宥めると、ウルフはふんと鼻を鳴らしてはそっぽを向いてしまい。
すると、包帯を巻き終わったのかマリオはヨッシーに上着を返して。ヨッシーは黙ったまま手に取り、腕を通す。