第二章
その人物は青年だった。銃弾は左肩に命中したのか、道には鮮血を点々と残していて、青年は左肩を右手で押さえている。
「っ……ちょっと強引、かな!」
ルーティは右腕を突き出すと、青年の足を狙い、稲妻を放った。見事命中し、青年は足が縺れて地面に倒れ込む。
「ルーティ!」
ふぅ、と一息吐いていると、名を呼びながら現れたのはマリオだ。ルイージとウルフもいる。ルーティは大きく手を振って。
「っあ」
青年が顔を上げると、マリオとルイージは目を見開き、立ち止まった。
「……ヨッシー。お前、なんで」
――その名前には聞き覚えがあった。
何故なら、彼、ヨッシーはX部隊のメンバーで行方知れずだったのだから。
ついでに言えばワリオ、ガノンドロフ、クッパ、ロボット、Mr.ゲーム&ウォッチもX部隊メンバーでありながら行方知れずだ。