第二章



決め方は極めて単純なものだった。

まず、パートナー同士で相談し、一人、代表を決める。次に、フォックスが持っている、細長く捻ったティッシュを取る。

赤は一つだけ。それを取ればリーダーだ。


「おっ、当たったん?」

固まっているルーティに気付いて、ドンキーが肩を組みながら覗き込む。そして、ルーティが当たりを引いたことに気付くと。

「ルーティが当たりを引いとるで!」

辺りはざわつき、そして、拍手喝采。

途端に恥ずかしくなって、ルーティは照れ臭そうに俯く。またしても抱きつこうとしてきたピチカを、片手で阻止しながら。

「ぼ、僕にリーダーは無理だよ……」

ルーティが不安そうに顔を上げると、フォックスがぽんと肩を叩いて。

「大丈夫」

フォックスはにっこりと笑うと。

「リーダーなら指揮するだけで十分」
 
 
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