エピローグ
その頃、司令官と秘書らしき男は廊下を歩いていた。向かう先は倉庫。
「……そんな規則、ありましたっけ?」
ふと、秘書らしき男が口を開いた。
「ばーか」
司令官らしからぬ発言。
ふと、この二人の全身が黒く染まったかと思うと、司令官はダークリンク、秘書らしき男はダークファルコに変化して。
「今から作りゃいいんだよ」
二人は倉庫に辿り着くと、扉を開いては中に入り。そこには、下着姿で縛り上げられた本物の司令官と秘書がいて。
ダークリンクは司令官の目の前で屈み込むと、人差し指を立てては唇に添えて。
「しーっ……」
ダークファルコは秘書を踏みつけながら、右手を右耳に添え、室内は暗いので影を通して、ダークシャドウに告げる。
「仕方ありませんね……あの二人は勘が鋭いので、管内の時計を全て、五分進めてください。早めにお願いします」
ダークファルコは短く息を吐き出すと。
「我ながら、良いことをすると気持ち悪いですね。……ですが、何故でしょうか」
ぽつりと、呟く。
「酷く、清々しい気分です」