エピローグ
場面はまた、中央司令塔の司令室に戻される。――時刻はちょうど、十二時。
「時間だ」
司令官は静かに立ち上がると、微笑を浮かべて。リンクとマリオは共に俯いた。
「実に残念だよ。君達みたいな、優秀な戦士を手放さなければならないとは」
司令官の口調は明らかに嘘を物語っていた。リンクもマリオも顔を顰めて。
――十二時、ということはちょうど二ヶ月。リーダーであるルーティからの連絡は無いし、X部隊の解散は確実だった。
ならば別の部隊を結成すればいいのかもしれないが、政府によるバックアップは重要だ。結成したところで長くは続かない。
「では私は、X部隊の強制解散の通報を」
「待ってください!」
司令官の台詞は、リンクが付けていた無線のイヤホンから突如聞こえてきた、ルーティの大声により、遮られた。
リンクは急いでイヤホンを外し、無線を手に持ってはボタンを押すと、周りに聞こえるようにもスピーカーに切り替えて。