エピローグ
◆エピローグ
「さて」
ここは、天空大都市レイアーゼの中心部に聳え立っている、中央司令塔。
その司令室に、リンクとマリオの二人は来ていた。部屋奥の窓際にある机の前の椅子に腰掛けていた男、即ち司令官は、立ち上がっては壁に掛けてある時計を横目に。
「時間だ」
と一言。――現在の時刻は十一時五十分。
リンクとマリオは顔を見合わせて、何か策は無いものかと思考を巡らせる。
「とりあえず、約束は十二時まででしょう? そう急がずに、待ってください」
すると、司令官は笑って。
「おや、まだ間に合うとでもお思いかな? さすがX部隊様だ」
嘲るような口調で話され、マリオは悔しそうにぐっと拳を握り締める。
落ち着いて、とリンクが肩を叩いて。
「まあいい」
司令官は口角を吊り上げると。
「どのみち間に合わないさ。どうせなら、十二時ちょうどまで待っといてやろう」