最終章
「あいつっ!」
フォックスは咄嗟に銃を構えたが、傷口が痛んで顔を歪ませ。気付いたファルコが隣に駆け寄り、銃を構える。
「おい、大丈夫かよ」
「っつ……平気だ、ファルコ」
身を案ずるファルコに対し、苦笑で返すフォックス。タブーを狙い、引き金を引く。
「待って!」
そう静止させたのはピーチである。
「様子がおかしいわ……」
タブーは立ち上がろうとしたが上手く力が入らず、地面に両膝を付いては両手で頭を押さえ、項垂れて。
「あ……っ……あ……ぁ……」
小さく声を洩らし、次の瞬間、びくんと体を大きく震わせたかと思うと、背を反らし、目を見開いては空を仰いで。
「ああぁあああぁあ!」
空を劈くような悲鳴を上げたかと思うと、タブーの体から紫色の大小様々な球体が飛び出しては消え失せて。
徐々にタブーの体は幼くなっていき、髪が紫色に戻ると、両翼が弾けては粒子に変わって消滅し、タブーは地面に両手を付いては項垂れ、荒い呼吸を繰り返す。